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「ダブルス金ならシングルスも必ず金」…自らを奮い立たせた上地結衣、マインドゲームを制す

読売新聞 / 2024年9月7日 18時59分

車いすテニス女子シングルスで金メダルを獲得し、歓声に応える上地結衣(6日、パリで)=須藤菜々子撮影

 6日に行われたパリパラリンピック車いすテニスの女子シングルス決勝で上地結衣(三井住友銀行)が、連覇を狙ったディーデ・デフロート(オランダ)を4―6、6―3、6―4で下し、初の頂点に立った。前日の女子ダブルスに続き、オランダ勢の9連覇を阻んだ。

 ダブルスで一つ目の金メダルを手にした後のシングルス決勝前夜。上地は1人、考えていた。「自分が見てきた大会では、女子でダブルスの金メダルを取っている選手は必ずシングルスでも金を取っている」。自らを奮い立たせ、向かった大一番だった。

 相手は、東京大会決勝での完敗を含め、今年7月に勝つまで約3年半、苦杯をなめてきた宿敵デフロート。強く、誓った。「結果がどうであれ、何もやり残したことがないと思って、フィリップ・シャトリエ(センターコート)を出たい」

 ダブルス決勝に続き、対角線へのフォアで強気に押した。試合はフルセットの大接戦。最後は重圧に屈したか、デフロートがダブルフォルトを犯し、上地の単複2冠が決まった。30歳の上地にとって4度目の挑戦で、銅、銀に続く待望のシングルスの金メダル。「本当に動きたくても動けなかった。涙で、前も見えなくて……」。歓声の中で顔を覆った。

 男子の第一人者だった国枝慎吾さんに助言を仰ぎ、試合の映像分析により力を注いで車いすの調整にも心を砕いた。「本当に出しきった」。やれることを全てやった自負が、「マインドゲーム(心理戦)」と言われるテニスの神様をほほえませた。(平地一紀)

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