台風１０号接近時の突風、宮崎県内６市町７件で竜巻の可能性高いと判断…気象庁

　気象庁は６日、宮崎県 都農 (つの)町で８月２９日午前２時１０分頃に発生した突風について、現地調査の結果、竜巻の可能性が高いと判断したと発表した。これで台風１０号の接近時に県内の複数箇所で起きた突風に関する同庁の現地調査は終了。竜巻と推定もしくは竜巻の可能性が高いと判断された突風は６市町で発生した７件となった。

　６市町は宮崎市、西都市、国富町、新富町、都農町、門川町。７件の突風のうち最初に発生したのは宮崎市佐土原町石崎付近で、２８日午後１時５０分頃だった。その後、宮崎市赤江～柏原などでも発生し、最も遅いのは門川町中須～平城西の２９日午前３時２０分頃だった。

　７件の突風の風速は推定約４５～６５メートル。突風の強さを６段階で示す「日本版改良藤田スケール」は４番目に強い「ＪＥＦ２」に該当するのが５件、５番目に強い「ＪＥＦ１」が２件だった。

　また、この７件とは別に宮崎市佐土原町下田島付近で２９日午前５時頃にも突風が発生。気象庁はこの現場でも現地調査をしたが、この突風は種類を特定できなかった。風速は推定約３５メートル、日本版改良藤田スケールは最も弱い「ＪＥＦ０」だったという。

　台風１０号は鹿児島県奄美市付近に接近後、北上して２９日午前８時頃に鹿児島県薩摩川内市付近に上陸。その後、熊本県や大分県を経て九州を横断した。宮崎県は２８日午前０時頃に強風域、２９日午前４時頃に暴風域にそれぞれ入り、台風が最接近したのは２９日午前１１時頃だった。各突風は台風が最接近する前に発生していたことになる。

宮崎市、来月３１日まで義援金受け付け

　宮崎市は、台風１０号の接近時に発生した突風で被害を受けた人らを支援する義援金の受け付け方法を発表した。受け付けは始まっており、１０月３１日まで。

　振り込みの場合、ゆうちょ銀行は口座番号「００９００・３・３３５９６１」、口座名義「宮崎市台風１０号災害義援金」。宮崎銀行は支店「宮崎市役所出張所」、口座番号「普通００６４３１２」、口座名義「宮崎市台風１０号災害義援金」。ゆうちょ銀行、郵便局の窓口、宮崎銀行本支店間における窓口での振り込みは手数料無料。

　義援金は市役所本庁舎１階や各総合支所、各地域センターに設置した受け付け箱のほか、市役所財政課（０９８５・２１・１７２３）でも受け付ける。