７月の国際収支、経常収支は３兆１９３０億円の黒字…７月として過去最大

財務省

　財務省が９日発表した７月の国際収支統計（速報）によると、海外とのモノやサービスの取引状況を示す経常収支は、３兆１９３０億円の黒字だった。黒字額は前年同月比で１５％（４１８０億円）増加し、７月として過去最大だった。企業が海外投資で受け取った配当金など「第１次所得収支」の黒字額が大きく伸びたことが主な要因だ。

　経常黒字は１８か月連続となる。第１次所得収支の黒字は、２５％（８９１６億円）増の４兆４４１０億円だった。海外子会社からの配当金が増えたほか、外国債券の残高が増加したことなどで利息収入も伸びた。

　モノの輸出額から輸入額を引いた貿易収支は、１０７２億円の黒字だった前年同月から４８２７億円の赤字に転じた。医薬品や原粗油などの輸入額が増えたためだ。モノ以外の取引を示す「サービス収支」も５３２８億円の赤字で、２か月連続の赤字だった。