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金の小田凱人「このために生まれてきた」、国枝慎吾さん「史上一番ハイレベルで盛り上がった試合」

読売新聞 / 2024年9月9日 11時52分

車いすテニス男子シングルスで金メダルを獲得した小田凱人(7日、パリで)=須藤菜々子撮影

 【パリ=読売取材団】第17回夏季パラリンピック・パリ大会は8日(日本時間9日未明)、パリ郊外サンドニのフランス競技場で閉会式が行われ、12日間の日程を終えた。7日に行われた車いすテニスの男子シングルス決勝で、小田 凱人 (ときと)(18)(東海理化)が英国選手を破り、金メダルに輝き、日本は14個の金を獲得した。

あと1ポイントで負ける「心臓がバクバク」

 ほぼ満員の場内は、18歳の小田の対戦相手、アルフィー・ヒューエット(26)を後押しする「アルフィー」コール一色だった。最終第3セット、1ポイントを失えば負けの決まるマッチポイントの瀬戸際。「心臓がバクバクして、緊張していた」

 直後、ヒューエットが決めにかかったドロップショットは、わずかに外れた。ジュースに持ち込むと、小田は耳に手を当てるしぐさで観客を盛り上げた。「この試合は俺のものだ」。前に出て、リターンエースやウィナーを次々と沈める「らしさ」が復活し、4ゲームを連取。2時間半超の激闘を圧巻の逆転勝ちで締め、赤土に背中をつけて涙した。

最年少金メダリスト「引退するときに一番」

 9歳の頃、骨肉腫を発症し、車いす生活になった。失意から立ち上がる過程で憧れ、目標にしたのは、「レジェンド」の国枝慎吾さん(40)。試合後の会場で、国枝さんは言った。「パラリンピック史上、一番ハイレベルで、一番盛り上がった試合だった」

 同じ会場で開かれる全仏オープンは昨年、最年少で制し、今年は2連覇。パラでもこの種目で最年少金メダリストになった。「このために生まれてきたと再確認した。現役を引退するときに一番(の試合と思うの)は、今日じゃないかな」。車いすテニスを新次元へといざなうような決勝を演じた小田の金メダルが、さんさんと光った。(平地一紀)

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