金の購入費用の現金３４００万円をおもちゃの紙幣にすり替え盗んだ疑い、リベリア人２人逮捕

警視庁が公開したおもちゃの紙幣とメッキ加工された銅（９日午前１０時１０分、東京都中央区で）

　金の購入を持ちかけ、取引相手が持参した現金を盗んだとして、警視庁は９日、いずれもリベリア国籍で職業不詳のジェームス・リー（４６）（住所不定）、サンディマン・ジョセフ（４３）（埼玉県越谷市）両容疑者を窃盗容疑で逮捕したと発表した。逮捕は６、７日。

　発表によると、２人は仲間と共謀して昨年１１月１６日午後２時頃、東京都中央区新川のビジネスホテルの一室で、川崎市の古物商の男性（４３）が金の購入費用として持参した現金３４００万円をおもちゃの紙幣とすり替え、盗んだ疑い。２人は「知らない」などと容疑を否認している。

　ジェームス容疑者が実行役で、あらかじめ男性が持参した現金を「安全のため」と新聞紙に包んでいた。

　その上で、メッキ加工した銅を男性に見せて「金の粒」だと説明。客室の床に落として、男性や通訳スタッフらが拾い集めている隙に紙幣をすり替え、商談中に現場を立ち去っていた。

　被害に気づいた男性が１１０番し、警視庁は防犯カメラ映像を解析するなどして、２人を浮上させた。