金正恩氏「大型艦艇や潜水艦を保有する」…海軍基地を中心にした港湾都市整備の考え示す

　【ソウル＝依田和彩】朝鮮中央通信は８日、北朝鮮の 金正恩 （キムジョンウン）朝鮮労働党総書記が海軍基地の建設予定地を視察したと伝えた。正恩氏は「近いうちに既存の施設では収容できない大型艦艇や潜水艦を保有する」と宣言し、海軍の能力強化を急ぐ考えを示した。視察の具体的な場所や日時は報じていない。

　基地を中心とした港湾都市の整備を進める考えも示し、港湾の防衛用に対空ミサイルなどを配備する方針を明らかにした。

　同通信は８日、正恩氏が船舶の建造現場や武器生産を担う「国防工業企業所」、砲兵の指揮官を養成する軍の学校を視察した様子を伝えた。

　９日の北朝鮮の建国７６年を意識し、軍事力強化を重視する姿勢を改めて示す狙いがあったとみられる。９日当日は、正恩氏の動静や大規模な軍事行事の開催は報じられなかった。