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ローラン・ギャロス氏の言葉「勝利とは最も粘り強い人のもの」、小田凱人が体現…「僕なんでもできちゃう」

読売新聞 / 2024年9月9日 20時11分

車いすテニス男子シングルスで金メダルを獲得した小田凱人(7日、パリで)=須藤菜々子撮影

 7日に行われたパリパラリンピックの車いすテニス男子シングルス決勝で、18歳の小田凱人(東海理化)がアルフィー・ヒューエット(英)を6―2、4―6、7―5で破り、この種目で史上最年少の金メダリストとなった。三木拓也(トヨタ自動車)と組んだ男子ダブルスの銀に続き、今大会二つ目のメダル獲得。

 ローランギャロスのセンターコートには、仏軍のエースパイロットだったギャロス氏の言葉が大書されている。「勝利とは、最も粘り強い人のものである」。決勝は、2時間半超の熱戦。格言通りに敗北の瀬戸際から巻き返し、18歳の小田が、この種目の最年少金メダリストとなった。

 世界ランキング1位のヒューエットに逆襲を浴び、勝負は第3セットへ。そこでも押され、あと1ポイントを失えば負けとなるマッチポイントの窮地を迎えた。ここでヒューエットが選んだのは、ベースライン近くに引いた小田を見透かすドロップショット。小田は動けない。「警戒していたけど、一歩、(反応が)遅くなった」。この一打はわずかに外れ、我に返った。「前にいることをやめちゃっていたのかな」。リスクは承知の上で、相手に圧力を掛けながら強打を見舞うスタイルを取り戻し、一気に4ゲームを連取。26歳の強敵を振り切り、歓喜の涙を流した。

 前へ前へ仕掛ける戦いを研ぎ澄まし、今年、全仏オープン2連覇を達成。小田を指導する熊田浩也コーチは、「全仏のときより、しっかり怖がらずに前に行けた」と終盤のプレーをたたえた。

 ギャロス氏の言葉は元々、皇帝ナポレオン1世が残したとされる。「僕が試合をすれば、丸く収まると思うし、何でもできちゃうと思っている」。革命児がより強さを増し、パラリンピックの頂点を極めた。(平地一紀)

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