1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. スポーツ総合

涙の4着一転「銅」、道下美里「みんなの笑顔が浮かんだ」…100人超「チーム道下」が支える

読売新聞 / 2024年9月9日 20時42分

顔写真用 女子マラソンで銅メダルの道下美里(右)(8日)=古厩正樹撮影

 8日に行われたパリパラリンピックの陸上マラソンで、視覚障害T12の女子では、前回東京大会金メダルの道下美里(三井住友海上)が銅メダルを獲得し、この種目で3大会連続の表彰台に立った。車いすT54の女子で土田和歌子(ウィルレイズ)は6位、喜納翼(琉球スポーツサポート)は12位だった。

 4着でフィニッシュしたが、前のスペイン選手が失格になったため、繰り上がりで銅メダルを手にした。悔し涙から一転、道下は喜んだ。「日本にどんな顔で帰ろうと思っていたから……。メダルがあるのとないのでは全く違う。みんなの笑顔が浮かんできた」

 「みんな」とは地元・福岡の練習で伴走する市民ランナーやトレーナー、栄養士ら競技活動を支えてくれる人たちだ。「チーム道下」の数はいつしか100人を超えた。道下は東京大会で金メダルという大きな目標を達成。3度目となるパリ大会への原動力になったのは、そばで支えてくれる仲間への感謝を示したいとの思いだった。

 小学生の時に角膜の病気になると、中学時代に右目の視力を失い、20歳代で左目の視力も低下。重い視覚障害がある道下にとっては、ガイドロープを握り合って走る伴走者(ガイドランナー)も大切な仲間で不可欠な存在だ。この日、コースは石畳が多く細かなアップダウンもある上、車の速度を抑えるため地面に設けられた突起物の「ハンプ」に足をとられそうになる危険もあった。だが、志田淳ら2人の伴走者は路面状況を説明したり、安全確保に注意を払ったりして、道下とともに3時間4分23秒を走った。他のレースでは転倒者も出たという障害者泣かせのコースを無事走りきったことも、結果的に銅メダルにつながった要因だ。「2人の仲間が(ガイドを)完璧にしてくれた」と道下。支えてくれる存在の大きさを改めて実感した。(畔川吉永)

スペイン選手が失格

 8日に行われた陸上の女子マラソン(視覚障害T12)で、3着でゴールしたエレナ・コンゴスト(スペイン)が失格となった。規則では「テザー」と呼ばれるガイドロープを外すなどの行為は禁止されているが、ゴール直前にふらついた男性伴走者(ガイドランナー)の手をコンゴストが直接握ってしまった。4着だった道下が繰り上がりで3位となった。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください