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高視聴率でパリ地元紙「魔法の夏」…パラ成功アピールもマクロン大統領には閉会式でブーイング

読売新聞 / 2024年9月9日 22時38分

パリ・パラリンピックの閉会式に出席する国際パラリンピック協会のパーソンズ会長(左)とマクロン仏大統領(8日、サンドニで)=須藤菜々子撮影

 【パリ=梁田真樹子】パリ・パラリンピックが8日、閉幕した。フランス国内で支持率が低迷するマクロン大統領は、五輪が開幕した7月下旬以降の一連の大会運営を順調に終えたとして成果をアピールし、政権浮揚につなげたい考えだ。

 マクロン氏は8日、パラリンピック閉会式終了後、X(旧ツイッター)に「(大会の成功を)全てのフランス国民に感謝する。誇らしい」と投稿した。

 フランスでは五輪に続きパラリンピックの試合中継が高視聴率を記録し、地元紙ル・パリジャンは9日、「大会は歓喜のうちに閉幕し、忘れられない魔法の夏となった」と評した。五輪直前に鉄道路線で設備が放火されたが、政権は厳重な警備を敷き、大会期間中テロを封じ込めた。

 マクロン氏は国内に「連帯」を呼びかけたが、それでも不人気は覆いがたい。8日のパラリンピック閉会式では場内から大きなブーイングを浴びた。

 中道勢力を率いるマクロン氏は、パリ郊外でのスポーツ関連施設や住宅整備といった「レガシー(遺産)」を強調する。これに対し、左派政党連合の社会党に属するパリ市長アンヌ・イダルゴ氏は7日の仏紙リベラシオンで「マクロン氏の与党は、パリを我が物と考えてきた」と語った。政権がパリ市の功績を横取りしようとしているとして、不快感を示したとみられる。

 極右の流れをくむ右派政党「国民連合」(RN)の実質的指導者のマリーヌ・ルペン氏は8日、仏北部エナンボーモンでの党会合で、「警察官や憲兵らに感謝したい」と述べた。テロなどが起きなかったのは、RNが治安対策強化を求めてきたためと印象づける狙いだ。

 7日には、マクロン氏が任命したミシェル・バルニエ新首相の人事に反発した左派政党連合が抗議デモを呼びかけ、各勢力の角逐は激しくなっている。

 仏国立社会科学高等研究学院・日仏財団のアレクサンドル・フォール研究員は、「仏国民が大会で盛り上がったのは、混迷する政治から遠ざかりたい心理の反映だ」と分析する。

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