高市氏、安倍路線の継承強調…保守層への浸透狙うが「後ろ盾」死去で支持拡大に懸念
読売新聞 / 2024年9月10日 6時52分
自民党総裁選への立候補を表明した高市経済安全保障相(63)は、戦略的な財政出動や伝統的な国家観・価値観を重視した安倍晋三・元首相の路線の継承をアピールした。高い知名度を武器に保守層への浸透を狙うが、今回は前回総裁選で支援を受けた安倍氏なき総裁選となるため、議員への支持の広がりを懸念する声もある。
高市氏は今回出馬を予定する候補のうち、最もタカ派的な政治家といえる。
「経済成長をどこまでも追い求め、日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
「自衛官の名誉と誇りを守り、実力組織として揺るぎない位置づけとするために憲法を改正する」
9日の記者会見では、積極財政の必要性や憲法改正、皇室典範改正などの保守的な取り組みを進めると強調した。
高市氏が総裁選で勝利すれば、女性として初めて自民総裁、首相に就任することとなる。総裁選への初挑戦となった2021年の前回総裁選では、安倍氏の全面支援を受け、1回目投票では、岸田首相に次ぐ2位の議員票を獲得した。今回も安倍路線の後継者を強調し、記者会見では「前回の総裁選で安倍氏から支援をいただいた」などと、繰り返し言及した。
知名度は高く、「次の総裁」を尋ねる8月の読売新聞の世論調査では、石破茂・元幹事長(67)、小泉進次郎・元環境相(43)に次ぐ3位だった。石破、小泉両氏らとの対抗軸を打ち出し、議員と党員の支持拡大を目指すのが基本戦略とされる。
ただ、安倍氏が22年7月の銃撃事件で亡くなり、出馬に必要な推薦人20人の確保にも手間取った。保守的な政治信条で知られる小林鷹之・前経済安保相(49)との間では、支持層が分散する可能性もある。
派閥の政治資金問題で政治資金収支報告書に不記載があった議員の選挙での公認問題を巡っては「すでに処分されている」と述べ、追加の措置を否定した。党内には「安倍派への支持拡大が狙いでは」(中堅)との見方が出ている。
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