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芥川賞作家の宇能鴻一郎さん死去、90歳…官能小説や食に関するエッセーも

読売新聞 / 2024年9月10日 11時40分

宇能鴻一郎さん

 芥川賞を受賞し、官能小説でも人気を博した作家の宇能鴻一郎(うの・こういちろう、本名・鵜野広澄=うの・ひろずみ)さんが8月28日、心不全で死去した。90歳だった。告別式は近親者で済ませた。

 札幌市生まれ。東大大学院在学中の1961年に「光りの飢え」が芥川賞候補となり、翌62年、漁村の鯨捕りなどを土俗的に描いた「 鯨神 くじらがみ」で芥川賞を受賞。野性的なエネルギーに満ちた作風は、文壇小説の枠を破る才能と評価された。70年代からは「女ざかり」など官能小説を多く発表した。グルメとしても知られ、食に関するエッセーなども多かった。

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