1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

JR貨物の564両、はめ合わせる作業で不正…輪軸の金属疲労進行が速まる恐れ

読売新聞 / 2024年9月10日 17時17分

東海道線を走る貨物列車(昨年5月、神奈川県小田原市で)

 JR貨物は10日、車輪と車軸をはめ合わせる作業で不正があったと発表した。運行中の約8500両のうち564両で車軸などの金属疲労の進行が速まる恐れがあり、7月には山口県内で脱線事故を起こしていた。同社は安全性を確認するまで不正車両の使用を停止。輸送力は最大1割程度、低下するという。

 国土交通省は「輸送の安全確保を根底から覆す行為」として、11日から同社に対し、鉄道事業法に基づく特別保安監査を行う。

 同社によると、輪西(北海道室蘭市)、川崎(神奈川県)、広島(広島県)の3車両所で2016年以降、車輪や歯車を車軸に押し込んではめる作業を行う際、上限を最大10%超過する圧力値が示されたのに作業をやり直さず、川崎と広島では検査記録表も改ざんしていた。不正のあった車両は、機関車4両と貨車560両に上る。

 各車両所で3~5人の作業員が関与したといい、社内調査に「作業のやり直しによる部品廃棄を避けたかった」などと話したという。

 今年7月24日には、新山口駅(山口市)構内で貨物列車(24両編成)の先頭車両が脱線し、同車両の車軸1本が折れているのが見つかった。この事故の原因を調べる過程で今回の不正が判明したが、同社は「運輸安全委員会が調査中のため、不正と事故の因果関係はコメントできない」とした。

 国交省は9日に同社から報告を受け、全車両の緊急点検に加え、不正のあった車両の使用停止を指示。11日午後から3車両所へ立ち入り検査に入り、不正の背景を含めた本社側の安全管理体制も調べる。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください