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JR貨物に国交省が特別保安監査、3車両所に立ち入り…車輪・車軸取り付け不正で処分検討

読売新聞 / 2024年9月11日 13時7分

 JR貨物による車輪と車軸の取り付け作業での不正を受け、国土交通省は11日、不正のあった車両所に立ち入り、鉄道事業法に基づく特別保安監査を始めた。作業手順の確認や作業員からの聞き取りなどとともに、国内各地で多数の不正が繰り返された背景も調べた上で、行政処分を検討する。

 立ち入りの対象は、輪西(北海道室蘭市、不正貨車309両)、川崎(神奈川県、同218両)、広島(広島県、同33両・機関車4両)の3車両所。

 JR貨物によると、3車両所では少なくとも2016年以降、車輪や歯車を車軸に押し込んではめる「 輪軸 りんじく組み立て作業」を行う際、日本産業規格(JIS)の定める上限を最大10%超過する圧力値が示されたのに、作業をやり直さなかった。川崎と広島では数値の記録表も改ざんしていた。

 上限を超えた圧力で車輪などを押し込むと、車軸側に「かじり」と呼ばれる傷や亀裂が入ることがあり、耐久性が低下する恐れがある。国交省は不正について、「鉄道輸送の安全確保を根底から覆す行為で、誠に遺憾」とし、全車両の車輪・車軸の緊急点検や、記録表の改ざんを始めとする不正の詳細な調査を進めた上で、今月20日までに報告するよう指示した。

 今年7月24日には、JR新山口駅(山口市)構内で貨物列車(24両編成)の先頭車両が脱線し、同車両の車軸1本が折れているのが見つかった。折れた車軸の作業でも上限超過の不正があったが、同社は「運輸安全委員会が調査中のため、不正と事故の因果関係はコメントできない」とした。

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