海保７１隻、４～６月に少なくとも１回の日当の不正受給…航海時間を水増し

海上保安庁

　佐世保海上保安部（長崎県）で判明した航海日当の不正受給で、海上保安庁は１１日、全国の巡視船・艇など計４０７隻のうち７１隻で、４～６月に少なくとも１回の不正があったとする中間調査結果を発表した。今後３月以前の３年分に遡って調査を続ける一方で、今月中に再発防止検討委員会も設置する。

　海保によると、主に５人程度が乗り組む小型艇６４隻のほか、３０メートル級の大型巡視艇６隻、５０～７０メートル級の中型巡視船１隻で、海上保安官３７４人が計１５万６５２２円を過大に受け取った。各水域を担当する１～１１管区海上保安本部のうち、２管（本部・宮城県塩釜市）と９管（同・新潟市）を除く９本部で不正が確認された。

　航海日当は１日５時間以上、航海に従事した職員に、職務に応じて原則５９０～１４１０円を支給する。不正のあった船艇では航海時間を水増ししていた。