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アフガン避難民の子供に日本国籍、名古屋高裁認める…出生時点で父母が「無国籍」

読売新聞 / 2024年9月12日 6時35分

 アフガニスタン出身の両親を持つ女児(1)が、日本国籍を求め、新たな戸籍を作る「就籍」を申し立てた審判の即時抗告審が11日あり、名古屋高裁は、申し立てを却下した名古屋家裁豊橋支部の審判を取り消し、就籍を許可する決定をした。代理人弁護士によると、アフガニスタン出身の両親を持つ子供の就籍が認められたのは初めてとみられる。

 決定で、長谷川恭弘裁判長は、アフガニスタンの首都カブールに侵攻したイスラム主義勢力タリバンは2021年9月に建国を宣言したが、日本を含めた世界から承認されておらず、国家としての要件を欠いていると指摘。女児が22年に愛知県で生まれた時点で、両親は「国籍を有しない」状態だったとした。

 その上で、国籍法は、日本で生まれ、父母が無国籍の子は日本国民とすると規定しているとして、申し立てを認めた。

 代理人の永井康之弁護士によると、両親は難民認定を受け、現在、女児とともに「定住者」の在留資格を与えられているという。

 出入国在留管理庁によると、アフガン人の難民認定者は22年が147人、23年が237人で、永井弁護士は「同じ境遇にある避難者は他にもいる。避難民の子供たちが日本人として生活できる道が開けた」と話した。

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