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「ロマンス詐欺の被害金回収」業者に名義貸し、弁護士に有罪判決…大阪地裁「法の趣旨に大きく反する」

読売新聞 / 2024年9月12日 9時58分

大阪地裁

 業者に弁護士名義を使わせてロマンス詐欺の被害金回収業務をさせたとして、弁護士法違反に問われた弁護士竹原孝雄被告(83)に対し、大阪地裁は11日、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑・懲役1年6月)の有罪判決を言い渡した。三輪篤志裁判長は「法の趣旨に大きく反する犯行で、刑事責任は軽視できない」と述べた。

 判決によると、「RMC法律事務所」(東京)の代表弁護士だった竹原被告は元従業員らと共謀。弁護士資格のない自営業村松純一被告(42)(弁護士法違反などで起訴)らに弁護士名義を利用させ、村松被告らは2021~22年、ロマンス詐欺の被害者5人に被害金回収の助言をして着手金計約320万円を受け取った。

 三輪裁判長は、竹原被告は犯行を持ちかけられた立場だが、従属する事情はなかったと判断。ウェブサイトに広告を出して多くの依頼者を集め、高額の報酬を得ていたことも踏まえ、役割は重要だと指摘した。一方、罪を認め、妻が監督を約束している点などを考慮し、執行猶予を選択した。

 また、共謀したとして同法違反に問われた同事務所元従業員ら2人にも執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。

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