「ダムカード」集めたらマニア認定書…中国地方整備局、枚数に応じて５種類発行

殿ダムのダムカード（左）と、２０種類以上の入手でもらえる「ゴールド」認定書の見本

　中国５県のダムや水門など計８６か所で無料配布する「ダムカード」を集めると、国土交通省中国地方整備局が、期間限定で「認定書」を出している。全部そろえると贈呈する認定書の発行は、昨年までに３５０枚を超える。カードは全国の整備局などで用意しているが、認定書は独自に作成。マニアらの〈垂ぜんの的〉だ。

　カードは、生活を守るダムについて理解を深めてもらおうと、国交省などが２００７年から全国で現地配布する。表にはダムの写真などをプリント。裏には完成年や「国内初の技術を採用」といった特記事項、水源地域付近の環境や観光地などを記載している。

　中国地方整備局では１４年に認定書を作成。１５年からは、コロナ禍などで中止した年を除いて毎年、約１か月間限定で配布してきた。５か所以上のカードを入手すると「ブロンズ」、１０か所以上で「シルバー」、８６か所で「コンプリート」など計５種類ある。

　ダムは山奥に多く、離島にある「銚子ダム」（島根県隠岐の島町）などを含め、全てそろえるのは至難の業。しかし、１５年にコンプリート認定書を作成して以降、３６４枚を発行する人気ぶりだ。

　岩石などで水をせき止めるロックフィルダムの「殿ダム」（鳥取市国府町）では１４年以降、約２万枚のカードを配り、約１５０枚の認定書を出した。

　殿ダムは巨大な三角形の景観が特徴で、「平成のピラミッド」とも呼ばれる。殿ダム管理支所の青木理恵支所長は「土木技術や形状はダムによって様々。カードを集めながら違いも楽しんでほしい」と話す。

　殿ダムでは午前８時半～午後５時１５分、カードと認定書を配布する。認定書の発行は１３日までの予定。問い合わせは同支所（０８５７・５８・０５８１）へ。