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「小さい子供も来る」「トラウマ与えかねない」 ヴィーガン団体のビッグサイト前「グロ画像」展示に批判

J-CASTニュース / 2024年9月13日 20時19分

「小さい子供も来る」「トラウマ与えかねない」 ヴィーガン団体のビッグサイト前「グロ画像」展示に批判

「イベントと一切関係がない」とした貼り紙(写真は、投稿者提供)

「東京おもちゃショー」のイベント会場前で、家畜の食肉処理などに抗議するヴィーガン団体がポスターを並べ、その内容が「グロ画像」だったとして、X上で苦情が相次いでいる。活動があった橋を所有する東京都の担当課は、今後について、「不快との声があるようなら、気持ちよく利用できるように配慮していく」と取材に答えた。

苦情には、幼い子どもも来場するため、トラウマになりかねないといった声が多い。会場では、おもちゃショーの名前で、「イベントと一切関係がない」とした貼り紙も掲げられていた。団体の代表者は、フェイスブックなどの投稿で、子どもたちにとって「真実を知って考えることも大切だと考えている」などと説明している。

「理解してもらいたいならもっと誠実なやり方もある」

団体が掲げていた家畜の死骸のようなデザインのポスターでは、「動物のこんな最後を許す」と批判し、「搾取から脱却しよう」と呼びかけた。また、悲しそうな表情の子牛を描いたものでは、「ヴィーガンになろう 弱いものいじめをやめよう」と訴えていた。

X上の情報によると、2024年8月31日と9月1日に一般公開されたおもちゃショーでは、会場になった東京・有明の東京ビッグサイトにつながる「やぐら橋」の上で、こんなポスターがずらりと並べられた。動物由来の食べ物を避けるヴィーガンの人たちでつくる団体が、ここで食肉処理などに対する抗議デモをしていたという。

デモの様子を撮った写真がいくつかX上に投稿され、投稿者らは、次々に不快感を訴えた。

「おもちゃショーとか小さい子供も来るでしょ...」
「分別のつかない子供達にグロ画像を見せることは止めて」
「精神的トラウマ与えかねない画像並べてる」

投稿者の1人は4日、J-CASTニュースの取材に応じ、ポスターを大量に橋の両サイドに展示して哀しげな音楽を流していたとして、「長い待機列で何度もそのポスターの前を通らなくてはならない状態だったので、なるべく子どもの目に入らないよう列の先のベンチで待機させてました」と明かした。そして、「ヴィーガン全てを否定する気はありませんが、活動の方法は問題なのでは?と思いました。理解してもらいたいならもっと誠実なやり方もあると思いました」と漏らした。

「イベントとは一切関係ございません」とする貼り紙が出される

会場では、おもちゃショーの名前で貼り紙が掲げられていたとして、その様子を撮った写真も投稿された。貼り紙では、「この先にデモンストレーションを実施している方がいますが、東京ビッグサイトで開催しているイベントとは一切関係ございません」と強調していた。

おもちゃショーを主催した日本玩具協会は9月2日、取材に対し、会場で貼り紙を掲示したことを担当者が認めた。

「ビッグサイトへの通路となるところで、何か違うイベントが行われると警察から確認しましたので、掲示を出しました。記録に残っている中では、今回が初めてだと思います。団体については、承知していませんので、コメントできることはありません」

一方、東京ビッグサイトの広報担当者は同日、取材に対し、抗議デモをしたヴィーガン団体への苦情が数件来ていることを明らかにした。「残虐で過激な内容はいかがなものか」「子供が見てよろしくない展示だ」といった声だという。

活動が行われたやぐら橋は、東京都が所有して東京港埠頭が管理しており、ビッグサイトでは、こうした苦情が来たことを橋の管理者である東京港埠頭に伝えたことも明らかにした。

デモについて、都の海上公園課は13日、指定管理者の東京港埠頭に事前に連絡が来たとしたうえで、「利用者の通行を妨げるものではありませんでしたので、橋の占用などの手続きを取りませんでした」と取材に説明した。

管理者には直接苦情は来ていないとしたものの、今後についてはこう話した。

「施設を気持ちよく利用していただくのが前提ですので、不快との声があるようでしたら、管理者として、気持ちよく利用できるように配慮していきます」

デモを断るのかどうかについては、答えられないと述べた。この橋では、過去に同じデモがあったことも明らかにした。

ヴィーガン活動の弁護士「真実を知って考えることも大切だ」

今回の活動を主催した弁護士でヴィーガン活動家の箱山由実子さんは、SNSやメディア出演で活動の趣旨を説明している。

フェイスブックでは9月1日、「子どもたちに向けた活動ということで、本当に賛否両論あり、否定的な意見のほうが圧倒的多数なのだろうと思います」としながらも、ポスターを真剣に見ていた親子や活動を激励した年配男性らもいたとして、「子どもたちに向けた活動の必要性を、改めて実感しました」とした。2日の投稿では、会場で苦情を言ってきた年配女性もいたとしたうえで、「私は子どもたちにとっておもちゃで遊び楽しむことと同じくらいかそれ以上に真実を知って考えることも大切だと考えている」と述べた。

箱山さんは、2日に放送されたネットテレビの報道番組「ABEMA Prime」にも出演し、デモ1日目は血が流れるような写真を減らしたが、2日目には、効果が不十分だったと考えて、そのような写真も3、4点展示したと明かした。そのうえで、「私も子どもの心に引っかき傷をつけたいわけではないが、現実に起こっているこの殺戮、現実を知ってもらいたい」と訴えていた。

なお、箱山さんは、過去にコミケ会場前のほか、小学校の前でも同様のデモを行ったことがあるという。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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