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ハンドボール男子で春夏2冠の駿台甲府、U19にも選出の司令塔・古沢宙大が見据える3冠と世界

読売新聞 / 2024年9月14日 10時4分

持ち前の判断の速さでチームに貢献する古沢主将(8月13日、福岡県で)

 8月の全国高校総体(インターハイ)で初優勝した駿台甲府高校(甲府市)男子ハンドボール部の主将。決勝戦でチーム最多の11点を挙げ、勝利に大きく貢献した。同校は3月の全国高校選抜大会も制しており、「春夏2冠」を達成した。ポジションは冷静な判断と適切な指示で試合をコントロールする司令塔の「センターバック」。U―19日本代表にも選ばれている。

 東京都出身。小学3年の時、地域のハンドボールチームのチラシを見て、友だちと練習に参加するようになった。競技に没頭するようになったきっかけは6年で出場した全国大会。2回戦で大敗を喫し、これ以上はない悔しさを味わった。

 「絶対に(良い)結果を残したい」。中学校ハンドボールの強豪・東久留米西中学(東京都)に進学すると、3年時に全国中学校ハンドボール大会で優勝。東京都選抜でJOCジュニアオリンピックカップを制した。

 「優秀なセンターバックを輩出する駿台甲府高校でプレーし、もっと成長したい」。常に全国大会で上位を目指す同校へ進学し、1年から試合に出場した。

 ところが、選抜大会やインターハイなど全国大会で思うような結果を出せず、苦しんだ。「悔しかったが、良い経験を積めたと思って次につなげないと」。2年生の8月に主将になると、練習中に選手同士で課題を指摘し合えるような、オープンな雰囲気作りを心がけた。

 迎えた今夏のインターハイ。春の選抜大会で優勝し、チームは2冠に向けて勢いづいていた。決勝の相手は昨夏の覇者・香川中央(香川県)。「選手一人ひとりが自分の力を出し切って優勝しよう」。チームを鼓舞し、試合に臨んだ。

 10点をリードして折り返し、後半、4点差に詰め寄られた場面で自ら得点し、勝利を手繰り寄せた。ただ、喜んでばかりもいられない。「点差を広げられず、一時は詰め寄られた。課題の残る試合だった」

 身長1メートル77は、1メートル80を超える選手が多く、2メートルを超える選手もいる中では決して高いほうではない。しかし、相手ディフェンスに隠れながら、その脇から放つブラインドシュートといった技を巧みに使い、大きな選手が相手でも果敢に攻撃を仕掛けていく。

 八田政史監督は「周りをよく見てプレーできる。自分が点を取ることも他の選手のサポートに回ることもできて、ここぞという時の判断が速い。チームの心臓のような選手」と評する。

 個人では、3日からヨルダンで行われているアジア選手権の19歳以下日本代表に選ばれている。チームとしては10月に佐賀県で開催される国民スポーツ大会での優勝、史上8校目となる3冠達成を目指している。

 「アジア選手権では、代表の名に恥じないプレーをし、国スポでは、目の前の試合に集中して皆で勝利をつかみたい」。真剣なまなざしでそう語った。(長瀬さくら)

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