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体力に自信あった女子大生「最初はバイト感覚」で予備自衛官になるまで…今は看護師と「二刀流」

読売新聞 / 2024年9月15日 13時23分

迷彩服に身を包み、座学の授業を受ける田名部さん(8月30日、陸自八戸駐屯地で)

 有事や災害の際に招集される予備自衛官について、防衛省は未経験者の採用の年齢上限を引き上げるなどして、人材確保に力を入れている。訓練を受け、3年前に予備自衛官となった青森県八戸市の看護師、田名部真弥さん(25)は、いざという時に備えて技能の習得に励んでいる。(家高ひかり)

 8月30日、陸上自衛隊八戸駐屯地(八戸市)。この日は予備自衛官の訓練招集があり、田名部さんら約60人が自衛官の心得を学ぶ「防衛法制」の授業を受けた。迷彩服に身を包んだ田名部さんは「気が引き締まる」。訓練招集では射撃訓練もあり、自己ベストを更新するのがやりがいだという。

 「人の役に立ちたい」と看護師の道を選び、今は八戸市民病院で働く。大学生の頃、田名部さんのアルバイト先を訪れた自衛官の話から、予備自衛官制度に興味を持った。毎月手当が支給されることを知り、「最初はバイト感覚だった」が、小学校から高校までバスケットボールをしていて体力に自信はあった。「誰かの役に立てるかも」と受験を決めた。

 大学3年の2019年7月、教育訓練を受けて予備自衛官に任用される「予備自衛官補」に採用された。3年以内に50日間の訓練を受ける必要があり、授業の合間や長期休みに宮城県多賀城市の駐屯地に通った。勉強との両立は大変だったと振り返るが、21年2月に予備自衛官となった。

 その後、看護師資格を得て予備陸曹長に昇進。有事の際は看護師の技能を生かし、医師の支援のほか、衛生資材の補充や輸送などの後方支援を担う。

 訓練招集は年に5日参加する義務がある。看護師の仕事との兼ね合いはあるが、「災害で現地に派遣されたらしっかりやってほしい」と職場の理解は得られている。1月の能登半島地震では、予備自衛官約200人が招集され、給水や入浴などの生活支援に当たった。自分の出番があれば「看護師として、自衛官として、助けを求める人に手を差し伸べたい」と考えている。

◆予備自衛官=普段は会社に勤めたり学校に通ったりしているが、有事や大規模災害の時に招集され、後方支援や被災地での活動にあたる。防衛省は今年、18~34歳未満だった予備自衛官補の募集年齢を18~52歳未満に引き上げた。定員は全国で4万7900人。

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