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伊東市に移住した25歳「映画館がないし、作ってしまおうかな」…元病院改装し37年ぶり復活

読売新聞 / 2024年9月15日 15時45分

 静岡県伊東市吉田の国道135号沿いに14日、同市で37年ぶりの復活となる映画館「 金星 きんぼしシネマ」が開館した。140インチスクリーン一つに16席という常設のミニシアターは、都内の映画学校で学んだ梅沢舞佳さん(25)らがかつての病院を改装。カフェや地元野菜の直売所も併設し、暮らしの延長線上にある「まちの映画館」を目指す。

 同市の駅前には「キネマ通り」という商店街があるように、以前は多くの映画館があったが、レジャーの多角化や施設の老朽化などで姿を消した。

 東京出身の梅沢さんは、学生時代にシネコンや名画座に通い詰め、東京の映画美学校を修了後、映画制作現場で働いた。2022年に「せわしなさがなくて過ごしやすい」と伊東との2拠点生活を始め、今年移住を決めた。

 生活が落ち着いた頃、「映画館がないし、作ってしまおうかな」と思いついた。広告編集を手掛ける父、庸浩さん(64)からは、起業を支援する市の補助制度があるとアドバイスを受けた。病院として使われていた建物を借り、防音壁や客席作りなどの改装作業は、映画学校時代の仲間10人が合宿のように訪れて手伝ってくれた。

 「金星」は愛犬の名前から取った。上映する作品は、自分の好きな作品の中で、国内外を問わず、幅広い年代が楽しめるものを選ぶ。14日のオープニングは宮沢りえさん主演の「湯を沸かすほどの熱い愛」。市内から訪れた女性は「しょっちゅう映画を見られる」と、ポップコーンと館内で購入した野菜を手に笑顔を見せた。

 梅沢さんは「見る前の待合室、余韻に浸るカフェなど、映画館で見るという体験を楽しんでほしい」と話している。

 新作、旧作4作品を2~3週で入れ替える。一般1500円、60歳以上1200円、高校生まで1000円。上映予定など詳細は「金星シネマ」のホームページで確認できる。

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