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福島第一原発デブリ取り出し、再び中断…カメラ故障で原子炉内の映像確認できず

読売新聞 / 2024年9月17日 22時25分

デブリの取り出し装置に付けられたカメラで撮影された映像。4台のカメラで撮影されている(東京電力提供、10日撮影)

 東京電力は17日、福島第一原子力発電所2号機で行われている溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出しを再び中断した。取り出し装置に付けたカメラで原子炉内の映像が確認できなくなったためで、東電は原因を調査するが、再開時期は見通せないという。

 デブリの試験的な取り出しは8月22日に始まる予定だったが、着手前の準備作業中に手順ミスが判明して中断。約3週間遅れとなる今月10日から再開していた。デブリの取り出しは、2011年3月の原発事故後初めてとなる。

 原子炉内部は放射線量が極めて高く、機器の故障や誤作動を引き起こしやすい。計画では、最大22メートルまで伸びる釣りざおのような装置を原子炉横から押し込み、先端に取り付けた爪で最大3グラムのデブリの採取を試みていた。この釣りざお式装置は過去に2号機内部でのカメラ撮影で実績があり、今回採用された。

 東電によると、釣りざお式装置には4台のカメラが付けられ、中継映像を見ながら遠隔で取り出し作業を行う。17日は午前6時頃から装置の動作確認を始めたが、先端部のカメラ2台の映像が正常に映らないことが判明し、作業が続けられなくなった。装置の爪は14日、原子炉格納容器の底部にあるデブリにいったん接触した。翌15日に装置を点検した際には、映像は見ることができていた。

 原発事故では1~3号機の核燃料が溶け落ち、炉内の構造物と混ざって固まり、推計約880トンのデブリが発生した。政府・東電が51年までの完了を目指している廃炉作業において、デブリの取り出しは最難関とされる。

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