イラン大統領、敵対姿勢やめれば「米国も兄弟だ」…異例の発言で制裁解除など呼びかけ
読売新聞 / 2024年9月17日 17時21分
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は16日、就任後初の記者会見をテヘランで開き、核開発を巡る米政府との直接交渉に関連して、敵対姿勢を改めれば「米国も兄弟だ」と異例の発言で米国側に核合意への復帰と制裁解除を呼びかけた。主張の趣旨は従来と同じだが、米国に対象を絞り、踏み込んで言及するのは初めてだ。(テヘラン支局 吉形祐司)
ペゼシュキアン氏は大統領選で、米欧との対話や制裁解除を公約に当選した。イランは米国を「敵」とみなしているが、ペゼシュキアン氏は「(遺産)相続には兄弟の証しが必要」とのイランのことわざを使い、制裁や脅威を与えなければ「米国も兄弟だ」と述べた。
米国のトランプ政権(当時)は2018年、イランが核開発を制限する代わりに制裁を解除した15年の核合意から一方的に離脱し、制裁を再開した。イランは対抗措置として、制限を上回る濃縮度のウラン生産に着手し、兵器級に近い60%まで濃縮度を高めている。
ペゼシュキアン氏は「書かれた合意を破り捨てるべきではない。我々を生かせば共に話し合える」と呼びかけ、米国側に核合意への復帰と制裁の解除を呼びかけた。高濃縮ウランの生産については、「我々は、やりたくないと繰り返してきた」と述べ、交渉の前提としてイラン側の権利の尊重を求めた。
ペゼシュキアン氏は、ウクライナ侵略を続けるロシアへの弾道ミサイル供与疑惑について、「過去に(兵器の)やりとりがあった可能性はある」と述べる一方で、「確認したが、現政府になってからの輸出はない」と断言した。
この記事に関連するニュース
-
イラン大統領「アメリカに敵意ない」 初の記者会見で対話に前向きな姿勢示す
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年9月17日 5時56分
-
米との直接会談否定せず イラン大統領が初会見
共同通信 / 2024年9月17日 1時16分
-
イラン大統領、米と直接交渉可能と示唆 ミサイル計画は放棄せず
ロイター / 2024年9月16日 23時45分
-
イランが「宿敵」との核交渉に応じる可能性...ハメネイ師「障壁ない」発言は方向転換のサインか?
ニューズウィーク日本版 / 2024年9月2日 14時54分
-
ハメネイ師、米欧との融和認める イラン最高指導者
共同通信 / 2024年8月27日 21時36分
ランキング
-
1ウクライナの長距離ミサイル使用可否、各加盟国の判断=NATO事務総長
ロイター / 2024年9月17日 13時38分
-
2トランプ氏また暗殺未遂の異常事態 容疑者は元支持者、11時間超待ち伏せか 分断進む米社会「トランプ氏への批判的な報道が関係も」
zakzak by夕刊フジ / 2024年9月17日 15時14分
-
3台湾軍事支援に320億円 米政権、中国は反発も
共同通信 / 2024年9月17日 11時37分
-
4マスク氏「誰もバイデン氏やハリス氏狙わない」と投稿、批判殺到
ロイター / 2024年9月17日 5時11分
-
5ロシア極東、退役原潜82隻解体 国営企業「ソ連の核遺産が消滅」
共同通信 / 2024年9月17日 16時53分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください