「さくっと」「まったり」「もふもふ」半数超が使用…他人が使うことも8割「気にならない」
読売新聞 / 2024年9月17日 23時2分
文化庁が発表した「国語に関する世論調査」では、スマートフォンなどの利用時間が増えたことで、読書する機会が減っている現状が浮かび上がった。
調査では、1か月間に本を読まない人が3人に2人の割合に上ることが明らかになった。年代別に見ると、16~19歳が66・3%と高かったのをはじめ、20歳代から70歳以上の全てで6割台となり、どの年代でも「読書離れ」が進んでいた。
読書量が減った理由として、「(スマホやタブレット端末などの)情報機器で時間が取られる」と答えた人の割合は、16~19歳が70・9%と最多で、20歳代が67・3%、30歳代は60・7%と続いた。「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」と答えた人は減っており、若者を中心に情報機器に時間が取られている傾向がうかがえる。
読書の楽しさを知ってもらおうと、学校現場は図書の買い替えや、学校司書の配置拡充を進めている。
滋賀県米原市立坂田小では、学校司書が市立図書館から資料を取り寄せたり、児童の本選びを手伝ったりすることで、図書の貸し出しが2倍に増えた。同小の山口昌章校長(59)は「上級生が下級生の子どもに読み聞かせをする姿も見られるようになった」と話す。
東京学芸大の中村和弘教授(国語科教育学)は、「読書には思考力や表現力を育成する効果がある。学校で多くの本に触れてもらい、子どもたちに読書の意義を教えることが大事だ」と指摘している。
◇
新しい擬態語では、「時間や手間をかけず」という意味の「さくっ」とが56・2%、「ゆっくり、のんびり」を表す「まったり」が52・6%と、それぞれ半数超が「使うことがある」と答えた。
「動物などがふんわりと柔らかそう」を意味する「もふもふ」も52・6%が使用していた。いずれも8割超の人が、他人が使うことを「気にならない」と答えた。文化庁国語課の担当者は「新しい表現を伝えた相手が、語感から来る言葉のイメージやニュアンスを持てると、広まりやすい」と分析する。
本来と異なる意味で使われている慣用句なども調べた。「悲喜こもごも」では、本来の意味とされてきた「悲しみと喜びを次々に味わうこと」を知っていたのは43・4%で、「悲しむ人と喜ぶ人が様々にいること」とした人は49・7%と割れた。「悪運が強い」では、「悪い行いをしたのに、報いを受けずにいる様子」と正しく理解できていたのは24・3%にとどまり、「悪い状況になっても、うまく助かる様子」と答えた人が67・2%だった。
言葉の区切り方を巡っては、本来の「
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