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ヒズボラの通信機器爆発、死者9人・負傷者2800人…爆発物埋め込みメッセージ送って爆発か

読売新聞 / 2024年9月18日 11時15分

 【エルサレム=水野哲也】レバノンの首都ベイルート近郊などでイスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーらの通信機器が17日、一斉に爆発した。レバノン保健当局によると、少女を含む9人が死亡、約2800人が負傷した。ヒズボラは声明でイスラエルの攻撃だと主張し、「必ず罰を受ける」と報復を示唆した。両者の本格的な衝突に発展する懸念が高まっている。

 ヒズボラの拠点があるシリアでも爆発があり、負傷者が出ている模様だ。

 爆発したのはポケットベルのような小型通信機器。AP通信によると、ヒズボラはイスラエルによる携帯電話の通信傍受を防ぐため、この機器を最近導入し、メンバーらが携帯していた。午後3時30分頃に機器の温度が上がり、次々と爆発したという。

 ロイター通信によると、機器は今年初めにレバノンに輸入される前に、イスラエルが少量の爆発物を埋め込んだとされる。メッセージが送られ、機器が爆発したという。

 在レバノン・イラン大使館は駐レバノン大使が爆発で軽傷を負ったとX(旧ツイッター)で明らかにした。レバノン政府は「レバノンの主権に対する重大な侵害だ」とイスラエルを非難した。イランのアッバス・アラグチ外相もレバノンのアブドラ・ハビブ外相との電話会談で「イスラエルのテロだ」と批判した。17日にXへの投稿で明らかにした。

 爆発を巡りイスラエル側は公式に言及していないが、首相府は17日、ヒズボラの攻撃を受け避難した北部住民の帰還を新たな戦闘の目標にすると発表した。ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「住民帰還に必要なことは何でもやる」と述べた。

 昨年10月にパレスチナ自治区ガザでイスラム主義組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まって以降、ハマスとの連帯を掲げるヒズボラはイスラエル北部を攻撃し、イスラエルとの応酬が激しくなっている。イスラエル軍は7月にヒズボラの軍事司令官を殺害し、ヒズボラは報復を宣言していた。

 米国務省のマシュー・ミラー報道官は17日の記者会見で、今回の爆発に関し「米国は関与せず、事前に把握していなかった」と述べた。イランの支援を受けるヒズボラとの戦闘が拡大すれば、中東で本格的な紛争に発展しかねず、バイデン米政権はイスラエルに自制を求めている。

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