都営地下鉄と都電でも車輪と車軸取り付けの記録改ざん…東京メトロは１６１両で

東京メトロ

　東京メトロは１８日、グループ会社「メトロ車両」で、車輪と車軸の取り付け作業で記録を改ざんする不正があったと発表した。不正が見つかった１６１両のうち、大半は安全性を確認するなどしており、運行に影響はないという。

　国土交通省は東京メトロとメトロ車両に対し、１９日から鉄道事業法に基づく特別保安監査を行う。

　東京メトロによると、メトロ車両は遅くとも２０１１年以降、車軸を車輪に押し込んではめる作業をする際、上限を超える圧力値が示されたのに、作業員が記録を基準内の数値に書き換えていた。また、作業員間で不正行為が引き継がれていたことも判明したという。

　両社は今後、手動で記録を書き換えられないシステムに改修するなどの再発防止策を実施する。

　一方、東京都交通局は１８日、都営地下鉄３路線と都電荒川線の計１５６両で、車輪と車軸の組み立て作業の記録を改ざんする不正があったと発表した。

　車両整備を委託していた「京王重機整備」が、同局に提出する検査記録に正常の数値を虚偽記載していたといい、同局は国交省に報告した。不正車両の安全性は確認され、運行に影響はないという。