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斎藤元彦知事ら「追い込んで人を殺してしまった」 批判受けたジャーナリスト「ご遺族のお気持ちに寄り添いたい」

J-CASTニュース / 2024年9月18日 20時30分

斎藤元彦知事ら「追い込んで人を殺してしまった」 批判受けたジャーナリスト「ご遺族のお気持ちに寄り添いたい」

めざまし8の公式サイト

兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ問題で、フジテレビ系の情報番組「めざまし8」に出演したジャーナリストが、斎藤知事らを念頭に「人を追い込んで、人を殺してしまった」などと発言した。この発言が名誉棄損に当たるのではないかとXでは疑問が相次いでいる。

パワハラを受けたとされる元県民局長らは、自殺したと報じられているが、その原因にははっきりしないことも多い。フジテレビの企業広報部は、取材に具体的な回答はしなかったが、ジャーナリストは、「今はただ、元県民局長のご遺族のお気持ちに寄り添いたいと考えています」などと説明した。

斎藤知事らが告発の「犯人捜し」をしていたと指摘

斎藤知事は、「自分自身に対して悔しい思い」などと定例会見で涙を流す場面もあったが、元県民局長の告発は「誹謗中傷性が高い」と主張し、一貫して「対応は問題なかった」との姿勢を示している。

これに対し、兵庫県議会は、全議員が斎藤知事の辞職を求め、2024年9月19日には、議会に知事の不信任決議案が提出され、可決される見通しだと報じられている。

17日放送の「めざまし8」では、元県民局長と親しかったという現役の兵庫県職員を取材し、元県民局長は亡くなる前、片山安孝前副知事のやり方を疑問視していたと伝えた。

その後、斎藤知事や片山前副知事が告発の「犯人捜し」調査をしていたとして、番組のコメンテーターらで意見が交わされた。片山氏らが元県民局長を追い込んでおり、パワハラに当たるとの指摘が出た後、司会の谷原章介さんがジャーナリストで大阪芸大短期大学部教授の立岩陽一郎氏にこう質問した。

「今回、知事を止めるべき副知事であった人が、率先して調査を行っていました。どう思いますか?」

すると、立岩氏は、犯人捜しはやってはいけないことであり、公益通報者保護制度から逸脱していると指摘したうえで、次のように述べた。

司会の谷原章介さん「うん、おっしゃる通りですね」

「健全な民主主義を作る制度っていうのは、まだ未完なんですよ。非常にまだ始まったばかりで、色んな人たちが知らない、誤解している。でも、これは積み重ねてほしい。こうやって人を追い込んで、人を殺してしまったと。敢えて殺したと言いますけど、こういう状態に知事がいて、そこに副知事も加担していたということを、我々、個人の責任を追及するのではなくて、こうしたことを2度と起こさないような議論が必要だと僕は思いますよ」

これに対し、司会の谷原さんは、「うん、おっしゃる通りですね」とうなずいていた。

立岩氏が斎藤知事らを念頭に「人を追い込んで、人を殺してしまった」などと発言したことは、X上で次々に紹介されて、批判も相次いだ。

「さすがにこの決めつけは...」「発言は問題あると思います」「寄って集って斎藤知事イジメしてる」

「#斎藤知事がんばれ」のハッシュタグで応援している人たちを中心に、こんな声が書き込まれた。

このハッシュタグでは、斎藤知事の問題は、利権を守りたい前知事派と改革を進める知事との政争が背景にあるなどとみなし、そのことをマスコミが報じないと主張している。「めざまし8」の番組内容に対しても、斎藤知事の立場を十分に紹介せず、一方的に断罪するものになっているとの批判が出ていた。

「公の場で私の発言が審理されるなら、私の考えは述べさせて頂く」

立岩氏の発言やフジテレビの報道については、放送倫理・番組向上機構(BPO)に対し、公式サイトの送信フォームから批判的な意見を送ったとして、その画像が次々に投稿されている。

「めざまし8」の公式ユーチューブチャンネルでは、投稿された番組動画に流れた立岩氏の発言のうち、「こうやって人を追い込んで」以下の部分が削除されている。こうした配信についても、X上で取り上げられて波紋を呼んだ。

フジテレビの企業広報部は9月18日、J-CASTニュースの取材に対し、次のようにコメントした。

「スタッフ、出演者ともに日頃から議論が一方的にならないよう意識しながら番組作りを行っております。視聴者の皆様からのご指摘を踏まえ、引き続き多角的な視点を提供できるよう努力して参ります」

批判を受けた立岩氏の発言については、具体的な回答はなかった。

立岩氏は同日、取材に対し、次のようにメールの返信で回答した。

「フジテレビの回答と私の考えとに違いはありません。今はただ、元県民局長のご遺族のお気持ちに寄り添いたいと考えています。公の場で私の発言が審理されるというのであれば、その場で私の考えは述べさせて頂きます」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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