中村輪夢「練習でもしたことない」技でＢＭＸパーク２位、会場に「好循環」…Ｘゲームズ千葉

自転車ＢＭＸパークで２位になった中村輪夢（２１日）＝松本拓也撮影

　千葉市の幕張メッセで開催されているアクションスポーツの国際大会「Ｘゲームズ」千葉大会（読売新聞社協力）で２１日、中村輪夢が自転車ＢＭＸパークで２０１９年以来となる２位に入った。今回で７回目のＸゲームズ出場で、またしても頂点には届かなかった。それでも、中村は充実した表情を見せていた。（デジタル編集部）

　「過去一と言ってもいいぐらいレベルが高かった」。中村は試合後、報道陣にこう語った。予選は１位で通過したが、決勝では東京オリンピック金メダリストのローガン・マーティン（オーストラリア）や、今年の米国カリフォルニア州で開かれたＸゲームズを制したマーカス・クリストファー（米国）が次々に大技を決め、上位はランの度に順位が変動した。

　ただ、目の前で繰り広げられるパフォーマンスに、観客は大興奮。技が飛び出すたびに拍手と歓声が起こった。そんな会場の雰囲気に乗り、選手たちもさらに難易度の高い技に挑戦する。そんな好循環が、会場で起こっていた。

　中村も、「練習でもしたことがなかった」という技を披露、見事に決めるなどし、２回目に９１・３３点の高得点を出した。「今回は自分の出したことがある技をやろうという気持ちやったけど、なんか、やってた」と振り返る。

　結局、マーティンには１点及ばず、悲願の初優勝はお預けとなった。それでも、「けがしてもいいというほどの気持ちにさせられた。『金』ぐらい価値のあるメダルになった」と、笑顔を見せた。