スギ薬局、消費税申告漏れで８・５億円追徴…対象外の外国人に医薬品・化粧品を免税販売

スギ薬局

　消費税のかからない免税販売を巡り、ドラッグストア「スギ薬局」が、２０２３年２月期までの５年間で消費税計約７億円の申告漏れを名古屋国税局から指摘されていたことが、運営するスギホールディングス（愛知県大府市）などへの取材でわかった。追徴税額は重加算税を含め計約８億５０００万円で、修正申告し、納付を済ませたという。

　免税販売は、来日から６か月未満の訪日客らが商品を土産物などとして国外に持ち出す場合に消費税を免除する仕組み。同社によると、一部の店舗で免税販売の対象にならない外国人に医薬品や化粧品を免税販売したり、購入誓約書などの書類を保管していなかったりするなど不適切な取引を行っていた。

　税務調査では、こうした取引は延べ２０７店舗で行われ、販売額は計約７５億円に上ったと指摘されたという。

　同社は「国税当局の指摘を 真摯 （しんし）に受け止め、適正な税務処理に努める」としている。