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引退ちらつく苦しみ、折れなかったエースのプライド…巨人の菅野「ボロボロになってでも達成する」

読売新聞 / 2024年9月29日 6時0分

4回、ピンチを迎えて力投する菅野(28日、マツダスタジアムで)=東直哉撮影

 阿部監督就任1年目の新生巨人が、4年ぶりにV奪回――。セ・リーグは28日、優勝へのマジックナンバーを1としていた巨人が広島を8―1で下し、リーグ制覇を果たした。阪神は連覇ならず。巨人は4番岡本和が決勝打を含む4安打3打点、先発菅野が8回1失点と投打がかみ合った。巨人は日本シリーズ進出をかけ、10月16日に始まるクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで、ファーストステージ勝者と戦う。

 鬼門が、鬼門ではなくなった。巨人が11シーズンぶりにマツダスタジアムで勝ち越して優勝を決めた。中心にいたのは菅野だ。8回1失点と好投。最後を大勢が締めると、笑顔で歓喜の輪に加わった。

 11年前、新人だった菅野は優勝を決めた日に、広島戦で勝利投手になった。「強いジャイアンツの一員でいられるように、これからも努力したい」。当時そう誓いを立てた。今季、34歳。場所は東京ドームから敵地に変わり、再びマウンドに君臨した。

 近年の不振を脱するきっかけは昨春にあった。「わらにもすがる思いだった」。動作解析で効率的な体重移動を求め、久保巡回投手コーチの助言を仰いだ。体の回転を意識し、横からになっていた腕の振りを縦に投げ下ろすイメージに修正。球の強さを取り戻した。

 引退がちらつくほどの苦しみにも心は折れなかった。「毎年新しい自分と向き合い、どうすれば打者を抑えられるか模索する。どこまでも高い目標を持ち続けて、ボロボロになってでも達成する」。長年エースを務めたプライド、投手最年長の責任感――。菅野には不屈の闘志があった。

 引き分け以上で優勝が決まる大一番。ピンチでも全く動じない。一回は味方の失策が絡んだ一死一塁から、小園を外角への直球で二ゴロ併殺に。四回は菊池に同点打を許した後のピンチで、末包を低めのフォークボールで空振り三振。勝ち越しは許さなかった。

 年間6勝だった2021年はチームが3連覇を逃し、自己ワースト4勝の昨季は2年連続4位に終わった。今季は15勝3敗だ。「うれしいという言葉で片付けられないくらい、すごく充実している」。復活を高らかに宣言した。(福井浩介)

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