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和真だってヘッドスライディングする、彼が引っ張ってくれたからこそ優勝できた…巨人・阿部監督手記

読売新聞 / 2024年9月29日 5時0分

優勝を決め喜ぶ阿部監督(手前)と選手たち=横山就平撮影

 9月は勝負の分かれ目が何度もあった。広島での3連勝、阪神戦でも1―0が続いてしんどかった。最後まで、こんなにもつれたのは経験がない。みんなには「その日、一日を精いっぱい生き抜くしかない」って言い続けてきた。全員が素晴らしい経験をしたと思う。

 (昨季は大きく負け越した)阪神と広島に負け越さなかった。だからこそ、優勝できた。阪神との違いは走塁だけ。一塁から三塁へ進んだり、ホームにかえってきたりする確率が断然違った。今は上回っていると思う。アウトになることがあっても一切責めなかった。

 26日のDeNA戦でのダブルスチール(一、三塁で一塁走者の長野が二盗し、三塁走者の岡本和が生還)は驚いた。あれが一番、成長を感じたな。チームが変わった。和真だってヘッドスライディングする。そういうのは今までなかった。彼がそういう姿で引っ張ってくれたからこそ、こうやって優勝できたと思う。

 普段は選手と連絡は取り合わないけど、チームのLINEには何回かメッセージを入れた。「(落ち込んで)チーンってなりかけてたぜ。それじゃダメだよ!」「あしたシケた面して来るなよ!」とか。みんな見ているだろうから。チョーさん(長野)は「苦しんでも、最後にみんなで笑いましょう!」って入れてくれた。

 我慢する大事さも、浅野を使って分かった。我慢や辛抱が、仕事なのかもしれないなって。(浅野は25日のDeNA戦の守備で足を滑らせて転倒し、ピンチを招いたが)ベンチに帰ってきて「すいませーん!」って大きい声で言えていた。それは大成長だよね。19歳。自分だったらびびって、できなかっただろうな。

 球団創設90周年に監督をやらせてもらい、優勝できて本当にうれしい。常勝の歴史に近づくには、まだまだ時間はかかると思うけど、その軌道に少しでも乗れるようにしていきたい。

 キャンプインの時に「みんな、力を持っているんだ。それを結集してやれば、絶対に勝てる」って言った。周りは厳しいだとか色々言っていたけれど、見返してやるぞって思ったからこそ、奮起させるためにそういう言葉になった。「じゃあ、やってやろうじゃねえか!」って。だから、伝えたい。「みんなは、やっぱりすげえんだよ」ってね。

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