広島市の道路陥没、周辺で１１棟に傾きやひび割れ…避難住民に賃貸物件や市営住宅を紹介

陥没した交差点。アスファルトがめくれ上がり、周辺の建物が傾くなどした（２６日午後、広島市西区で）＝東直哉撮影

　広島市西区福島町の市道が陥没した事故で、周辺の市営住宅や一般家屋など少なくとも１１棟で傾きやひび割れが確認されたことが市の調査でわかった。市は２８日までに東西約３０メートル、南北約４０メートルにわたる陥没部分に砂利を敷くなどの埋め戻し作業を完了したが、現場から半径５０メートルの立ち入り規制を続けており、解除の見通しはたっていない。

　市は破損した水道管などの点検・復旧、傾いた建物や歩道を含めた道路の補修工事を急いでいる。傾いた建物については、基礎部分にセメントを流し込むなどの対策を進めており、建物の危険度判定を行った上で、被害補償について住民らと協議する。

　２９日も規制区域内に荷物を取りに来るなどした住民に対し、市職員が誘導した。避難所となった小学校や公民館には２９日正午時点で計４世帯６人が身を寄せる。市は今後、規制区域内の住民に賃貸物件や市営住宅を紹介するという。