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クレイジーケンバンド、新作に詰め込んだ大人の色気と遊び心と「横浜愛」…横山剣「今やりたいことを存分に」

読売新聞 / 2024年9月30日 13時22分

新作を携えた全国ツアーが28日に始まる。「新譜が一番かわいくて、そのポテンシャルを試せるのがライブ。お客さんが楽しんでくれたらたまらないね」

 クレイジーケンバンドが24枚目となるアルバム「火星」(ユニバーサル)をリリースした。大人の色気と遊び心、拠点とする横浜への愛にあふれた16曲を収録。リーダーでボーカルの横山剣が「今やりたいことを存分に詰め込んだ」と胸を張る自信作に仕上がった。(北川洋平)

 表題と収録曲名の「火星」は惑星であるとともに、横浜市鶴見区に実在した焼き肉店の屋号だったという。「にぎわっていて親しみのあるエリアの店だったけど、いつの間にかなくなっていてショック! 惑星を示す言葉そのものにもパワーを感じていたからね」と、郷愁にユーモアが入り交じった思いを語った。

 注目曲は「ハマのビート」だろう。横浜開港を祝うイベント「ハマフェス」の実行委員長から依頼を受けて制作し、1か月足らずで配信発表したという。

 創作の勢いの表れか、ジェームス・ブラウンさながらのファンキービートも光るアップテンポな曲。さらには<ハマ風 吹かれりゃ みんなハマッコじゃん イイネ!>といった開放的な決めフレーズや、〈YOKO〉と〈HAMA〉の掛け合いパートも楽しい。

 「盛り上がる系の新曲がここ数年なかったけど、ようやくできたね。ライブでは新曲と思えないほど反応がいいんだよ」とほほえむ。

 得意のミドル&メロウな「Percolation」は車のガソリンが暑さなどで気化して噴き出す不具合を指す言葉で、ひと夏の恋を連想させるつややかな曲だ。「良くも悪くも真夏に起きやすいハラハラやドキドキがテーマ。夏の終わりの哀愁も感じてもらえたらいい」

 グループの音楽性を「節操がない」と語る通り、ぞろ目の時間のおかしみから生まれた「2時22分」、クラフトワークやサン・エレクトリックといった電子音楽や、韓国の大衆音楽ポンチャック等から着想を得たインスト曲「Trans Solar System Express」と個性的な曲が並ぶ。「レコーディングはパーフェクトよりミラクルを優先した」と振り返るように、どれも味わい深い仕上がりだ。

 1997年に横山を中心に横浜で結成し、現在11人で活動。ロックや歌謡曲、ソウル、ボサノバなど幅広い音楽性で“東洋一のサウンド・マシーン”を標榜ひょうぼうし、「タイガー&ドラゴン」などをヒットさせてきた。

 尽きせぬ創作意欲について尋ねると「僕も60代になって、あと何年やれるかわかんないし、やれるうちに悔いなくやっておこうと思ってね」とクールに語った。

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