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イスラエル軍が攻撃対象を拡大…ベイルート中心部を攻撃しPFLP幹部殺害、フーシの攻撃にも報復

読売新聞 / 2024年9月30日 20時18分

30日、レバノンの首都ベイルートで、イスラエル軍の攻撃後、がれきを片付ける人々=ロイター

 【エルサレム=笹子美奈子、ワシントン=淵上隆悠】中東の衛星テレビ局アル・ジャジーラによると、イスラエル軍は29~30日、イスラム教シーア派組織ヒズボラの拠点レバノンの首都ベイルート中心部を攻撃した。中心部への攻撃は、イスラム主義組織ハマスとの戦闘が始まった昨年10月以降で初めて。軍は29日、イエメンの反政府武装勢力フーシに対しても報復攻撃を行い、ヒズボラ以外の武装勢力に攻撃を拡大した。

 軍はヒズボラ本部があるベイルート南郊を空爆してきたが、今回の攻撃対象は中心部で、空港と市内を結ぶ交通の要所だ。AFP通信によると、アパートの高層階が無人機で攻撃され、武装組織「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)」の幹部3人が殺害された。

 イスラエル軍は29日、ヒズボラの軍事施設など約120か所を攻撃したと発表したが、ベイルート中心部への攻撃には触れていない。レバノン南部ではハマスの現地幹部が殺害された。レバノン保健省によると、29日に105人が死亡、359人が負傷した。中心部の攻撃が本格化すれば、死傷者数の拡大は必至だ。

 攻撃対象は周辺国に広がっている。イスラエル軍は29日、イエメン西部ラスイサなどの発電所と港湾施設を空爆した。フーシがヒズボラの後ろ盾のイランから武器・石油の輸送に使う施設を戦闘機など数十機で攻撃した。アル・ジャジーラによると、少なくとも4人が死亡した。ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師の殺害を受け、フーシが28日、商都テルアビブの空港に向け弾道ミサイルを発射したことへの報復だ。

 ナスララ師の殺害前にヒズボラのナンバー2だったナイム・カセム師は30日、ナスララ師の後継者を近く選び組織を立て直すとし、「イスラエルが地上侵攻を行うなら、我々は用意ができている」と述べ、徹底抗戦する構えを強調した。

 米国のバイデン大統領は29日、中東情勢を巡り全面戦争は回避しなければならないとして、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と近く協議する意向を示した。オースティン米国防長官は29日、「様々な不測の事態」に備え、いつでも米軍部隊を増派できるように即応準備を指示した。

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