1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

大手銀行4行、住宅ローン変動金利を0・15%引き上げ…17年ぶり・優遇幅拡大の動きも

読売新聞 / 2024年9月30日 20時37分

住宅ローンの借り換えの相談に応じるりそな銀行の担当者(奥)(9月、東京都立川市で)

 大手銀行4行は30日、日本銀行の追加利上げに伴い、新規契約者の変動型住宅ローンの基準金利を、10月から0・15%引き上げると発表した。大半のローン契約者にとっては負担が増えることになる。ただ、新規契約者の獲得に影響が出ないよう、金利の優遇幅を拡大する動きもある。(大塚健太郎、岡田俊一)

 変動型金利を上げるのは三菱UFJ、三井住友、三井住友信託、りそなの計4行。いずれも引き上げは17年ぶりとなる。みずほ銀行は据え置いた。

 各行とも9月初旬、変動型金利を左右する「短期プライムレート」を、日銀が7月末に決めた政策金利の上げ幅と同じ0・15%分引き上げた。これを基準金利に反映した。既存のローン契約者の変動金利は5行全てで0・15%分上がり、12月以降の返済から順次適用される。

 各行は借り手の信用度に応じ、基準金利からの割引にあたる金利の優遇幅を決めており、最終的に負担する金利はこの差で決まる。最も低い金利で借りられるケース(最優遇金利)は三井住友、三井住友信託、りそなの3行で0・15%引き上げる。

 一方、三菱UFJは基準金利とともに新規契約者への金利優遇幅も0・15%分拡大する。これに伴い、最優遇金利を0・345%で据え置く。攻勢を強めるインターネット銀行に対抗する狙いがある。基準金利を据え置いたみずほも、最優遇金利は0・375%のままとする。

 9月下旬、りそな銀行立川支店(東京都立川市)の窓口では、近くの男性会社員(51)が、ローンの借り換えの相談に訪れていた。他の銀行で借りた自宅のローンの残高はまだ1500万円あるという。男性は「とうとう変動型金利も上がるようなので、少しでも返済負担が減るなら借り換えたい」と話した。

 住宅ローンの比較診断サービス「モゲチェック」によると、基準金利の引き上げで、契約者の支払額は月換算で数千円程度増える見込みだ。仮に3500万円を借りた場合、負担する金利が0・50%から0・65%に上がれば、負担は月2300円程度増える。

 日銀は段階的な利上げを検討しており、変動型金利は今後も上昇が見込まれる。一方、金利が一定の「固定型」の最優遇金利(10年)は1%台で推移する。モゲチェック運営会社の塩澤崇取締役は「まだ負担の増え幅が限定的なため、当面は変動型が優位だろう。ただ、金利差が縮まれば、変動型から固定型に乗り換える動きも増えそうだ」と指摘する。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください