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総裁選惜敗、役職固辞の高市早苗氏はどこへ 「新党結成」もトレンド入り、識者が読み解く現実味

J-CASTニュース / 2024年9月30日 19時37分

総裁選惜敗、役職固辞の高市早苗氏はどこへ 「新党結成」もトレンド入り、識者が読み解く現実味

討論会で熱弁を振るう高市早苗氏(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

自民党総裁選で惜敗した高市早苗経済安全保障相(63)について、「新党結成」の憶測も流れて、Xで一時トレンド入りするなどした。

高市氏は、党役員や閣僚への就任を固辞したと報じられ、その狙いはどこにあるのかと注目が集まっている。

「政策が大きく違うため、自分を表現する道を選んだ」

「私よりも未入閣メンバーを処遇して欲しい」。TBSの2024年9月28日付ウェブ版記事によると、高市氏は、石破茂新総裁(67)から党の総務会長の打診を受け、こう話して就任を固辞したという。

また、「閣僚を打診されても受ける予定はない」とも話し、石破内閣には加わらない考えを示したとされている。他社も、同様の発言を報じた。

高市氏は、日銀の利上げに否定的な積極財政派とされ、中国などにはっきり物を申すタカ派的な発言で、国民的な人気も出てきている。

高市氏を推す人たちからは、決選投票で高市氏に入れた国会議員173人で新党を立ち上げてほしいとX上で願望も出るなどして、新党結成が話題になった。作家の百田尚樹氏と河村たかし名古屋市長が共同代表を務める日本保守党との共闘も念頭に、現代ビジネスが「『総務会長』を蹴った高市早苗が『新党結成』か」の見出しの記事を配信すると、「新党結成」の単語がトレンド入りした。

また、高市氏は、決選投票で善戦したため、党内ナンバー2とされる「幹事長ポスト以外は受けない」と話したという報道も一部で出た。

高市氏は、一体なぜ石破新総裁と距離を取ろうとしているのだろうか。

この点について、政治評論家の有馬晴海さんは9月30日、J-CASTニュースの取材に次のような見方を示した。

「もし入閣するなどすれば、石破さんのやり方に協力しないといけなくなります。いわば、自分を殺して、指示通りにやらないといけないわけです。しかし、高市さんは、石破さんとは政策が大きく違います。それなら、入閣などせずに、自由に発言して、自分を表現したいでしょう。次の総裁選をにらんで、石破さんには協力せず、その政策にくみしない道を選んだのだと思います」

「ついていく人がいないので、新党結成はほぼない」

高市氏が幹事長を望んでいたとの一部報道については、周囲が言い出したために高市氏の発言として広がった可能性があるとして、こう指摘した。

「たとえ高市さんが望んでいたとしても、党の仕切りを勝手にやらせてもらうというのは、石破さんはさせたくないでしょう。石破さんとしては、高市さんに寝首を狙われないように、安全なところに置いて手伝うようにしてもらいたかったと思います」

高市氏が新党を結成することについては、ほぼないとの見方を示した。

「総裁選で五分五分の戦いをしましたので、大げさに言う人がいるのだと思います。しかし、国会議員の4、5回生ともなれば、権力もお金もないところについていく人はいないと思います。もし自民党を出て行ったら、ジリ貧になると考えるでしょうね」

今後、高市氏が自民党の総裁に選ばれる可能性については、こう述べた。

「もし石破さんの支持率が低くなると、来夏の参院選で負けるなどして退陣する可能性はあります。自民党は一枚岩ではありませんので、入閣などしなかったことによって、高市さんにも、チャンスはあると思います」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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