銀行員が任期付きで警察官に、巡査部長として捜査２課で勤務…金融犯罪への対処力高める

警察官の制服に身を包み、帽子をかぶる杉本さん（県警本部で）

　特殊詐欺や資金洗浄（マネーロンダリング）などの金融犯罪への対処力を高めようと、徳島県警は１日、徳島大正銀行（徳島市）の杉本拓馬さん（３３）を任期付きの警察官として採用した。県警によると、金融機関の職員が任期付きで採用されるのは全国初という。巡査部長として捜査２課で勤務する。

　杉本さんは徳島市出身で、２０１３年に徳島銀行（現徳島大正銀行）へ入行。営業部や人事部での勤務を経て、２２年からはリスク・コンプライアンス部で不審な入出金のある銀行口座の調査などに取り組んでいた。

　この日、県警本部で桑田弦警務部長が辞令を手渡し、「金融機関で培った知識や経験を生かし、大いに貢献してください」と激励した。真新しい制服に身を包んだ杉本さんは「銀行員としての経験を金融犯罪の捜査や対策に生かし、県民第一で職務にまい進したい」と意気込んだ。任期は１年ごとの更新で２年の予定。