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大谷翔平は「期待を超える。期待通りに」…今季途中から刃を研ぐようなルーチン

読売新聞 / 2024年10月2日 5時0分

今季50号となる2ランを放つ大谷=片岡航希撮影

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 ロサンゼルス市内に、ユニホーム姿の大谷が登場する米大リーグ機構の広告がある。添えられている言葉は「Surpassing expectations. As expected.(期待を超える。期待通りに)」――。本塁打と打点の2冠に加え、前人未到の「54本塁打、59盗塁」という記録を打ち立てた大谷の今季を象徴するような一言だ。

 ドジャース1年目の今季、大谷はレギュラーシーズンで一度もグラウンドでのフリー打撃を行わなかった。「外で振ることでプラスももちろんあるけど、自分の中で、今の段階でマイナスになっていることの方がちょっと多い」と理由を明かす。バットを振るのは、球場内の打撃ケージ。打球を見ずにスイングに集中するためだ。「(外では)遠くに飛ばすためのスイングの方にシフトしていく傾向がある。今はどういう打ち方をすれば、飛距離が出やすいのか、(打球が)上がっていくかという方向にフォーカスした方がいいので、中(室内)でそっちの方を優先的に打球を見ない方向でやっている」と語る。基本的には、昨季までのエンゼルス時代と同じ独自の調整を貫いた。

 変化もあった。今季途中から、ホームベースの端にバットの先を合わせて置き、グリップの位置に軸足となる左足を置くルーチンを取り入れた。「同じ位置で同じように構えるのが大事」と、打席に入る際にまず左足の位置を固定して、構えに入る流れができた。ベイツ打撃コーチは「プレートに近づきすぎないようにするため。刃を研ぐように、ルーチンはシャープな打撃を保つのに役立つ」と説明する。自身の状態を的確に把握した上での調整法や打席での試みが、圧倒的な成績を生んだと言えるだろう。

 一方、大谷をプロ1年目から指導した日本ハムの前監督で、現在はチーフ・ベースボール・オフィサーを務める栗山英樹さんは、盗塁も打撃に好影響を与えていたと指摘する。「投手の癖とか、相手の動きを相当見ていると思う。盗塁するために見ているんだけど、その先、その先を見ながら見ているから、もっと幅が広がっているのではないか」と打席での配球の読みにもつながっていると強調。「一つのことが二つ、三つにつながっていくかどうかって、いつも考えている」大谷ならではの「50―50」だったと見ている。

 「年を重ねるごとに打撃の技術がやっぱり上がってくる。フィジカルもそうだけど、そういう地力みたいなものがすごく形になっている」と大谷。自身の成長に手応えを感じながら、メジャー7年目を戦っている。

 メジャーの歴史に残る偉業を成し遂げた大谷。その要因と影響を探った。

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