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エルサレムに空襲警報、地下シェルターに住民避難「この戦争はいつ終わるんだ」

読売新聞 / 2024年10月2日 10時32分

1日、エルサレムで、ホテルのシェルターに避難する宿泊客ら=笹子美奈子撮影

 【エルサレム=福島利之、笹子美奈子】半年ぶりにイランのミサイル攻撃を受けたイスラエル各地では1日、空襲警報が鳴り響き、多くの人々がシェルターに駆け込んで不安な夜を過ごした。ユダヤ暦の新年が3日に始まる直前の攻撃に、お祝いムードはかき消され、大勢の警察官が配備された街中は緊張感が漂っていた。

 1日午後7時半頃、記者(福島)が東エルサレムの自宅で家族と夕食を終えると、「ウー」というけたたましい空襲警報が夜空に響いた。数時間前に米国がイランからの攻撃を警告しており、子供たちには「今晩はすぐに逃げられるように寝る時は服を着て」と伝えた直後だった。慌てて靴を履き、地下のシェルターに駆け込んだ。同じ建物の住民も続々と避難してきた。

 攻撃の様子の写真を撮るために建物の屋上に上がると、飛翔ひしょう体の隊列が光を発しながら南へ向かって飛ぶのが見えた。隊列は次から次へと現れる。時折、「ドーン」という雷のような爆音が響き、火花が夜空に飛び散った。長距離弾道ミサイルに対応するイスラエルの防空システム「アロー」による迎撃だった。焦げ臭いにおいが辺りに漂った。

 ミサイル攻撃は1時間近く続き、空襲警報は断続的に鳴り響いた。自宅は旧市街に近いため、空襲警報の最中もお祈りを呼びかけるイスラム教の「アザーン」が響き、教会から鐘の音が鳴った。

 警報が解除された後、西エルサレム中心部に出ると、普段はにぎわう街は閑散とし、目に付くのは警察官ばかりだった。人々の表情は一様にこわばっている。なじみのサンドイッチ店の店主(54)は「防空システムを信頼しているが、この戦争はいつ終わるんだ」とため息をつきながら、店を閉めた。

 記者(笹子)が宿泊している西エルサレム中心部のホテルでは、空襲警報が鳴ると宿泊客や近隣の店の従業員、通行人らがシェルターに駆け込んだ。避難者たちは電話で連絡を取り合い、スマートフォンの画面を食い入るように見つめて情報を収集した。

 「ドーン」というミサイルを迎撃する音が響くたびにざわついた。ユダヤ暦の新年を親戚と祝うためにオーストラリアから訪問中の女性(52)は「ユダヤ教徒にとって特別な日だというのに」と顔をしかめた。

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