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秋田・太平川沿いのソメイヨシノ、治水対策で半数の150本を伐採へ…「残念だが人命が一番大切」

読売新聞 / 2024年10月5日 17時22分

 秋田市を流れる太平川の堤防にあるソメイヨシノの並木のうち、半数にあたる約150本が伐採されることになった。昨年7月の記録的大雨を受けて行われる治水対策工事の妨げになるためだ。地域住民らは「残った桜の木は大切にしていきたい」と話す。(吉田夏子)

 桜並木は、JR奥羽線の高架下付近から下流部側約2・3キロの両岸にあり、約300本が植えられている。このうち、河川の掘削作業の妨げになる場所にある約150本が今月中にも伐採される。

 地元住民らでつくる太平川観桜実行委員会によると、ソメイヨシノは地元住民らが植樹した。1959年に上皇ご夫妻が結婚されたことを記念して植えられたものが多いという。桜が咲き誇る春には同実行委が観桜会を開き、たくさんの人が散策を楽しむなど憩いの場となっていた。三浦喜夫会長(76)は「伐採は残念だが、人命が一番大切だ」と語った。

 工事は昨年7月の記録的大雨で河川の流域が浸水したことなどを受け、今年度から5年間の工期で行われる。範囲は、桜大橋付近から旭川との合流地点付近までの約4・6キロで、今年度から桜並木がある下流部側で工事が始まっている。

 伐採されないソメイヨシノも、工事車両の通行の妨げになる場合は枝切りが行われる。このため、伐採対象となっている桜並木で9月25日、日本樹木医会県支部が工事業者を対象に枝切りの講座を開催。樹木医2人が業者の担当者らに、腐朽を防ぐ枝切りの方法を教えた。

 参加した男鹿市の建設会社員(27)は「保護する切り方を知ることができた。住民の大切な桜をきれいに残せるよう努めたい」と話した。

 講師を務めた同支部の吉田豊史事務局長(73)は「とても素晴らしい桜並木なので、残るソメイヨシノは適切な剪定せんていで守ることができれば」と語った。

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