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富山県知事、ダブル選となる衆院選での応援は…自民との関係重視も立・国推薦「恩返し必要」  

読売新聞 / 2024年10月5日 16時59分

 富山県知事選と衆院選の投開票日(27日)が重なり、知事選に出馬する現職・新田八朗氏を巡る政治状況が複雑化している。自民党員の新田氏は同党以外に立憲民主党と国民民主党の推薦も受けるが、衆院選で公然と立民・国民の候補を応援するのは難しい。両党も踏み込んだ支援は求めない方針で、新田氏側も対応を検討中だ。(川尻岳宏)

 今回の知事選で新田氏は自民、公明、立民県連、国民から推薦を受けている。連合富山とも政策協定を交わしており、知事選告示日の出陣式では各組織の幹部が出席してあいさつをする予定だ。

 こうした方針は9月中には決まっていたが、石破首相が今月27日に衆院選の投開票を実施する方針を示したことで事態は複雑化した。衆院選で立民は富山1、2区、国民は3区に公認候補を擁立する予定で、自民現職と対決する。新田氏は2023年の県議選で「政権与党が伸びることは重要だ」と自民候補を応援。今回も同様の対応をとるとみられる。

 新田氏の後援会幹部は知事選について「活動予定は埋まっていて、推薦政党との連携はその都度考える」との説明にとどめる。別の幹部は「一緒に演説することは自民候補としかできないが、推薦を頂いた以上、野党にも恩返しが必要なのは当然だ」とも語る。

 新田氏は再選後を見据えると、県議会で圧倒的多数を占める自民との関係は重要で、選挙応援を巡ってしこりを残すことは避けたい。こうした状況から「立民と国民の候補には、ため書きの送付と事務所を訪問して応援を伝えるくらいが現実的ではないか」(知事周辺)との意見がある。

 立民と国民も状況は理解している。立民県連の菅沢裕明代表は「知事選の推薦は地方自治の観点で新田県政を応援するというもの。衆院選は別物だ」と語る。国民県連の橋本雅雄幹事長も「知事は衆院選で自民候補を応援するだろう。お互いに頑張る姿勢を示すことが選挙協力になると考えている」と話した。

 一方、知事選に出馬する前上市町議の百塚怜氏を推薦する共産党県委員会の上田俊彦委員長は「政党ごとに判断すること」としつつも「二つの選挙は別物であるはずがない」と強調する。「(立民と国民の姿勢は)自民党政治を変えるという点で不明瞭で、野党として筋を通しているか疑問だ。有権者は分かりにくいのではないか」と批判した。

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