高卒求人倍率が最高の3・7倍、若いうちから管理職起用も…就職支援会社「20代の活躍期間長い」
読売新聞 / 2024年10月5日 12時8分
来年春に就職を希望する高校生の求人倍率が過去最高を更新した。人手不足で若手人材の獲得競争が激しくなっており、企業は若いうちから管理職に登用するなど、高卒社員の活躍の場を広げている。
2025年卒業予定の高校生に対する求人申し込みは7月に解禁され、面接などの選考は9月から本格化している。厚生労働省が9月に発表した求人倍率(7月末現在)は過去最高の3・70倍で、規模別では従業員1000人以上の大企業の求人数が前年比6・4%増と最も増加率が高かった。
就職支援会社「ジンジブ」(大阪)の担当者は「人手不足で大卒の採用が難しくなり、社員の構成年齢も上がっている。若手人材の中で高卒社員は20歳代の活躍期間が長く、サービス業や製造業を中心に採用意欲が高まっている」と指摘する。
回転ずしチェーン「スシロー」
スシロー店長の平均年収は621万円。店舗は全国に約650店あり、店長の約2割は太田さんと同じ20歳代が占める。親会社の「フード&ライフカンパニーズ」(大阪)の伊藤大雅・採用企画課長は「採用は学歴不問で、給料や昇進も高卒と大卒で差はない。実務経験が長い分、高卒は若くして昇進できる」と説明する。
人材サービス会社で、通信機器の販売宣伝などを手がける「マーキュリー」(東京)の鈴木
スタッフ8人中7人は大卒だが、「『高卒だからできない』という扱いは一度もされない。成果を出した分だけ評価されるのは性に合っている」と満足する。
同社採用部の浜田加奈子部長は「高卒就職は、同学年の中で社会人として先頭に立てるチャンス」とエールを送る。
高校生の就職活動は、大半の都道府県で、教育委員会や地元の経済団体などの申し合わせが存在する。生徒が最初に応募する企業を1社に限る慣行で、短期間で採用・就活が終わるメリットがある一方で、3年以内離職率が37%(20年卒)に達する要因と指摘される。
リクルートワークス研究所の古屋星斗・主任研究員は「現行の就活は、生徒が企業を比較して選ぶ仕組みが不十分。学校は地域企業を巻き込んだキャリア教育を提供すべきだ。企業も職場に多様性を求めるのなら、学歴だけで待遇や昇進に差をつけない人材育成が求められる」と話している。
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