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シラスの鮮度は「し」字率で見て…95%以上でブランド化、高島屋日本橋店などで期間限定販売へ

読売新聞 / 2024年10月6日 12時34分

新ブランド「常陸乃国しらす」

 茨城県産シラスの付加価値向上につなげようと、県や漁業関係者などで作る協議会が、漁獲や加工方法といった基準をクリアした県産シラスを「常陸乃国しらす」と名づけてブランド化した。ゆでたり干したりしたシラスは、平仮名の「し」の形であれば新鮮な証拠と知られることから、県は「『し』字率」という全国初の基準を考案。鮮度の高さをアピールし、販路開拓や漁業者の所得増につなげたい考えだ。(大我寛樹)

 協議会のメンバーらは、2日に県庁を訪れ「常陸乃国しらす」を大井川和彦知事にお披露目した。試食した知事は「甘みがあってふわふわだ。高級シラスの代名詞になってほしい」と期待感を示した。

 県漁政課によると、「常陸乃国しらす」として認められるのは、県産シラスのうち、「一そうき」と呼ばれる漁法で短時間で水揚げされ、迅速に加工されたものが対象となる。

 シラスの鮮度の高さは水揚げから加工までの温度や時間に関係していることが、県水産試験場の研究で判明した。そこで、新鮮さを指標化するため、県は「『し』字率」という基準を独自に設定。釜揚げシラスや干しシラスのうち、95%以上のシラスが平仮名の「し」の形になっている商品のみ、県がブランド認定する仕組みだ。

 県内のシラス漁は日立市や大洗町、鹿嶋市などで盛んで、2022年の漁獲量は全国5位の3107トンに上った。一方で、全国有数の漁場として知られる静岡県や兵庫県などと比べ、「茨城のシラスは知名度がない」(県漁政課)ことが課題で、県や漁業関係者は昨年10月頃からブランド化を進めてきた。

 久慈町漁業協同組合(日立市)の星野幹男副組合長(70)は、「茨城のシラスが日本一だと知ってもらえたら、漁業者のやりがいになる」と話す。

 「常陸乃国しらす」は、百貨店「高島屋」の日本橋店など約10店舗で、今月中旬~来月上旬頃に期間限定で販売される。日立市や大洗町などのシラス加工業者4社の直売所でも順次販売される予定で、販売時期は県が広報誌などで周知する。

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