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大谷翔平の存在が「野球そのものに注目を集める」…まだまだ続く、期待も想像も超えていく物語

読売新聞 / 2024年10月6日 5時0分

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 8月28日のオリオールズ戦。試合開始の4時間以上前からドジャースタジアムの入場ゲート前にはファンが長蛇の列を作り、周辺の道路は渋滞した。愛犬「デコピン」を抱く大谷がデザインされたボブルヘッド(首振り)人形が先着4万人の来場者にプレゼントされる日だった。

 「ここに着いたときには1000人くらいが待っていたよ」。オリオールズのハイド監督は目を丸くした。観客は5万3290人。今季、ドジャースの本拠地での観客数は昨年を10万人以上も上回る30球団トップの394万1251人で、1試合平均では4万8657人。ロサンゼルスに活気をもたらした。

 ドジャースに移籍した今季、大谷への注目は開幕前から高まっていた。スポーツ史上最高額とされる10年総額7億ドル(発表時の為替レートで約1015億円)の巨額契約、犬を飼い始めたことや真美子さんとの結婚といった明るい話題もあれば、開幕直後には水原一平元通訳の違法賭博の発覚や解雇という衝撃的な出来事もあった。

 シーズンが進むと、バットと足でファンを驚かせた。メジャー初の「43本塁打、43盗塁」を前人未到の「54―59」まで伸ばし、イチローの盗塁や得点、松井秀喜の本塁打や打点など日本人最多記録も次々と塗り替えた。そしてナ・リーグ本塁打王、打点王で2冠。打率も首位と4厘差の2位と、三冠王にもあと一歩まで迫った。

 50号本塁打のボールは競売に出品され、米メディアによると最初にボールをつかんだファンがボールを奪い取られたとして訴訟に発展する事態に。「彼のような人物は野球そのものに注目を集める。タイガー・ウッズがゴルフに注目を集めたように」(ロッキーズ・ブラック監督)などと他球団の監督からも称賛された。

 一度も離脱せずにレギュラーシーズンを終えた大谷は最近、体調面をサポートする球団スタッフに対し、「感謝」という言葉をよく使う。妻の真美子さんや愛犬のデコピンについても、「1人でいるよりも野球以外を考える時間も多くなった。それがいい方向に、自分の中でよりグラウンドにいるときに野球に集中できるようになった」。歴史的なシーズンを共に駆け抜けた家族への感謝を口にした。

 5日からはメジャー7年目で初めてのプレーオフに臨む。周囲の期待や想像を超えていく大谷の物語は、まだまだ続いていく。(おわり。ロサンゼルス支局 帯津智昭が担当しました)

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