パチンコ店従業員を殴り３６０万円奪った１２年前の未解決強盗致傷事件、男女４人を逮捕…防犯カメラ映像など再精査で特定

京都府警察本部

　１２年前に京都府与謝野町のパチンコ店で従業員の男性が殴られ現金約３６０万円入りのカバンを奪われた事件があり、府警捜査１課と宮津署は６日、同町の会社員、加畑喜和容疑者（４６）ら男女４人を強盗致傷の疑いで逮捕した。今年に入って防犯カメラ映像などの捜査資料を再精査し、容疑者を特定した。

　ほかに逮捕したのは、京丹後市の会社員、近藤三津彦（４２）、岐阜県安八町の同、沢井弘和（４６）、沢井容疑者の妻で派遣社員の馨代（３８）の３容疑者。

　発表では、４人は共謀して、２０１２年７月２８日午後１１時５分頃、与謝野町石川のパチンコ店駐車場で、景品交換所から出てきた男性従業員を棒のようなもので殴るなどして重傷を負わせ、現金入りのカバンを奪った疑い。いずれも容疑をおおむね認めているという。

　当初、現場から２人組が逃走したことが確認されていたが、その後の捜査は難航した。捜査資料を洗い出し、４人の関係先などを突き止め、今月５日から事情聴取などを実施。容疑が固まったとして逮捕した。

　捜査１課によると、事件は加畑容疑者が計画し、知人だった近藤容疑者や沢井容疑者を実行役として募ったとみられている。加畑容疑者と被害に遭った男性従業員は顔見知りだった。

　男性従業員は店の閉店直後に現金を景品交換所からパチンコ店に移動させているところだったといい、府警は人の少ない時間帯を狙ったとみて調べている。

　現場は京都丹後鉄道与謝野駅から南約８００メートルの幹線道路沿いに店舗や田畑などが並ぶ地域。現場となったパチンコ店は、事件後の１５年７月に閉店している。