缶チューハイ市場「脱ストロング系」、健康志向で低アルコール商品にシフト
読売新聞 / 2024年10月7日 20時11分
アルコール度数の高い「ストロング系」と呼ばれる商品が人気だった缶チューハイの市場で、度数の低い商品の存在感が高まっている。アルコールによる健康への悪影響を懸念して「飲酒をしても酔いたくない」という消費者の好みを踏まえ、酒類各社も商品展開の強化に動き出した。
キリンビールは9月、度数3%の新ブランド「華よい」を発売した。普段は家でお酒をあまり飲まない20~30歳代を主な客層に想定する。低アルコールの新ブランドの投入は2015年以来9年ぶりで、担当者は「お酒を選ぶ際に度数を気にする人が増えている」と分析する。
宝酒造も9月に度数3%の「発酵蒸留サワー」の販売を開始。専用の焼酎を開発し、度数が低くても飲み応えを求める消費者のニーズに対応しているという。
また、09年から度数の低い缶チューハイ「ほろよい」を展開するサントリーは11月、米動画配信大手「ネットフリックス」と連携した期間限定デザインの商品を販売予定だ。動画などを楽しみながら飲酒するスタイルを消費者にアピールする狙いがある。
缶チューハイ市場は00年代後半以降、消費者の節約志向の高まりなどから、少ない量でも酔えるというストロング系の人気が高まった。調査会社インテージによると、缶チューハイ市場でアルコール度数が8~9%の商品のシェア(占有率)は17年に金額ベースで43%を占めた。しかし、世界的にアルコールが健康に悪影響という認識が広がったことなどで、シェアは減少傾向となっている。
国内では今年2月、厚生労働省が初めて飲酒に関するガイドライン(指針)を公表し、過度な飲酒は病気のリスクがあるなどと指摘した。アサヒビールやサッポロビールは今後、ストロング系の新商品を投入しないことを決めている。
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