美智子さま、伝統織物に込めた沖縄への思い…慰霊訪問でデザイナーに託されたお手持ちの品
読売新聞 / 2024年10月9日 7時52分
美智子さまの装い<1>
20日に卒寿(90歳)の誕生日を迎えられる上皇后美智子さま。皇太子妃時代から長きにわたり、ご自身の「装い」を通して様々なお気持ちを伝えられてきたという。装いに携わった人々の証言から、美智子さまのメッセージを想像したい。
女性たちの手で紡がれた「芭蕉布」
薄い茶色の地に、濃い茶色で規則的に描かれた模様が目を引く。その布はトンボの羽のように軽く、薄く、しかし手に取るとしっかりとした硬さも感じられた。終戦後まもなく消滅の危機にひんし、女性たちの手で大切に紡がれた沖縄の伝統織物「
2014年6月。太平洋戦争中に撃沈された学童疎開船・対馬丸の犠牲者を慰霊するため、天皇、皇后両陛下は沖縄を訪問された。記念館で生存者らの話に耳を傾けられる美智子さまは、白いスーツ姿。胸元と袖口、帽子には芭蕉布があしらわれていた。
美智子さまの衣装デザインを担当して5年になっていた滝沢
渡された芭蕉布は美智子さまのお手持ちの品。「宝物のように大切にされていたもの」と心得て、デザインには知恵を絞った。布の硬さを考え「お体が動きにくくならないよう、かつ、所作の美しさが損なわれないように」と用いる部位には細心の配慮をしている。
一方、帽子のデザインを担当する平田
フィリピンの国花をコサージュで
海外ご訪問でも、その土地や人への思いを装いに込められているという。
2016年1月、フィリピン訪問中の
「相手に対する思いを装いで表す。服とはそのような役割を持つものなのだと今さらながら感じます」。ファッションデザイナーとして約40年のキャリアを持つ滝沢さんだが、美智子さまの装いに携わることで、自分の服作りを見つめ直すことになったと語る。
【芭蕉布】バナナの木に似た多年草「糸芭蕉」の繊維を織りあげた生地。琉球王国の時代から普段着や官服など広く用いられた。大宜味村
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