来たる衆院選、自分の将来のため若い世代も1票を
読売新聞 / 2024年10月9日 17時30分
石破茂首相が就任前に衆院解散・総選挙の断行を表明し、様々なところで選挙の準備が進んでいます。選挙で気になるのは若い世代の投票率です。読売新聞朝刊の投書欄「気流」には衆院選に関する投書が多く寄せられてきました。記者の心に刺さった投書を紹介する「ササる投書」、今回のテーマは「衆院選(投票)」です。(※投稿者の年齢や職業などは掲載当時。紙面では実名で掲載)
若者への啓発 素晴らしい取り組み
20代の長女と衆院選について話した。長女の友人は全く無関心で、政権選択につながる選挙ということさえも分かっていないと聞き、驚いた。
人気俳優らが投票を呼びかけるネット動画が話題になっている。質問に答えると、自分の考えに近い政党を紹介するサイトもある。若者の選挙への意識を高める素晴らしい取り組みだと思う。
選挙の時だけ都合の良いことを言う政治家に惑わされず、若者が1票を投じることを切に願っている。(58歳・パート=東京都、2021年10月28日掲載)
18歳の息子と一緒に
私が高校生の頃、選挙権を18歳に引き下げるかどうかが議論になっていたので、新聞に投書を送ったことがある。
あれから約30年。息子が18歳になった。22日の衆院選で初めて選挙権を行使できる。定期試験を目前に控え、厳しい大学受験も迫っている。心身ともに余裕がなく、政党について調べる時間もない。「どこに入れてもどうせ同じだ」とのつぶやきが聞こえてくる。
でも、それでも、息子に伝えたい。投票率が5割台になることもある昨今、投票しない人たちが一斉に同じ政党に投票したら、政権がひっくり返る可能性があること。そして、政治家の怠慢を許さない姿勢を保つ必要があること。
息子にとって初の投票には親子で一緒に行こうと思う。反抗期なので嫌がられるかもしれないけれど。(45歳・会社員=東京都、2017年10月21日掲載)
「選挙権」使わないと何も変わらず
選挙権年齢を「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が17日の参院本会議で可決、成立した。私は、この法改正には大きな意味があると思う。
「シルバー民主主義」という言葉をよく耳にするようになった。有権者に占める高齢世代の割合が増え、高齢世代は投票率も高いため、政治的な影響力が大きくなっていると言われる。今回の法改正で新たに18歳、19歳が有権者となる。これによって、若者の声が少しでも政治に届きやすくなることを望んでいる。
ただ、選挙権を手にしても、行使しなければ今までと変わらない。私は昨年12月の衆院選で初めて投票を経験し、政治に参加している実感を持った。一人一人の若者が投票所に足を運び、権利を行使する意識を持つことが大事だと思う。(21歳・大学生=埼玉県、2015年6月18日掲載)
担当記者から
学生時代、親に言われてようやく重い腰を上げ、投票に行った記憶があります。若いとき時は、政治はあまり身近ではないかもしれません。でも、人口減少や安全保障環境の悪化は他人ごとではありません。自分の将来に関わることだという意識を持って、若い世代に投票してほしいです。(田渕)
「ササる投書」を随時掲載します。次回もお楽しみに!
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