政治家引退を表明した維新の足立康史・前衆院議員「だまし討ちのようにされた悔しさはある」

日本維新の会の臨時党大会で、あいさつする足立康史氏（２０２２年８月、大阪市中央区で）＝前田尚紀撮影

　「政治からの引退」を表明した日本維新の会の足立康史・前衆院議員（５８）が、衆院が解散した９日、読売新聞の取材に応じ、決断の理由を語った。

　経産官僚から２０１２年の維新結党に参加し、大阪９区で初当選。２２年には党代表選で敗れた。今年６月に党批判を理由に、６か月の党員資格停止処分を受け、今回の衆院選には無所属で立候補を予定していた。

　しかし、維新は同区で別候補擁立の方針を決定。分裂選挙の様相で、地元市議が離党してでも自身の選挙を応援すると聞き、足立氏は「私が頑張れば頑張るほど、地元が分断されて壊れる」と、６日に政治家引退を表明した理由を明かした。「（党に）だまし討ちのようにされたことに悔しさはある」としつつ、「私自身は政治をやりきった。後悔は一切ない」と述べた。

　９区では維新のほか、自民、社民、参政の各党が候補擁立を予定している。