ハリケーン「ミルトン」、米フロリダ州に上陸…３００万世帯以上停電し少なくとも４人死亡

９日、米フロリダ州で、竜巻が発生した後、路上のがれきを片付ける人々＝ロイター

　【ニューヨーク＝金子靖志、ワシントン＝田島大志】メキシコ湾で発生した大型ハリケーン「ミルトン」が９日夜、米フロリダ州に上陸した。米ＣＮＮによると、同州の３００万世帯以上が停電し、少なくとも４人が死亡した。

　米当局によると、ミルトンの勢力は８日、５段階で最も強い「カテゴリー５」を観測した。勢力が弱まった後に同州西部に上陸し、タンパやオーランドなどの大都市周辺を通過した。

　災害対応に失敗すれば、１１月の大統領選に影響を及ぼしかねないだけに、バイデン政権は対応に万全を期す構えだ。バイデン大統領は９日、ホワイトハウスで演説し、「地域社会を壊滅させ、人命を奪う恐れがある」と厳重な警戒を呼びかけた。

　共和党大統領候補のトランプ前大統領は９月に米南部を襲ったハリケーンへの対応に関し、バイデン政権が対策費を不法移民対策に流用したと批判した。バイデン氏は「トランプがウソを垂れ流している」と反論している。